Xilinxは、同社のFPGAが、Alibaba Cloudのパブリッククラウドアクセラレーションに採用されたことを発表した。これにより、FPGAをベースにした「F2」インスタンスを用いることで、Alibaba Cloudユーザーは、ゲノム解析や機械学習といった複雑なワークロードの加速化を実現するとしている。

近年、IoT技術の進化によるデータ量の急激な増加に対し、コンピューティングの重要性が増しているが、CPUだけでの処理では時間がかかり、アクセラレータの活用が期待されるようになっている。中でもFPGAは、回路を用途に応じて書き換えられるという柔軟性から、さまざまな分野での活用が期待されている。

FPGAアクセラレータはCPUベースのアーキテクチャを保管し、サーバーのCPUと相補的な形でパフォーマンス・消費電力の効率化を実現する。Alibaba Cloudは、F2インスタンスを用いることでCPU単独の場合と比べて処理効率が30倍高まることを明らかにしており、XilinxのFPGAの採用により、コスト効率に優れたクラウドソリューションを実現すると説明している。

なお、今回の発表に関してAlibaba Cloudのバイスプレジデントであるジンリー氏は、「Xilinxとともに、コンピューティングのアクセラレーション(ヘテロジニアスコンピューティング)の進歩に貢献できることを楽しみにしている」と述べている。