日立製作所は10月16日、全国の消防局・消防本部向けに、スマートフォンを活用した「119番映像通報サービス」を10月17日から販売開始すると発表した。

同サービスは、スマートフォンに対応した専用アプリ「119番映像通報アプリ」により、消防局・消防本部に映像を受信可能な受付端末を導入するだけで、通報者とのビデオ通話を可能とするもの。

ビデオ通話による通報では、傷病の程度や火災現場の様子など*3を、指令員は音声だけでなく視覚的にも確認できるようになるため、消防指令センターにおける迅速で正確な状況把握を実現する。

「119番映像通報サービス」におけるビデオ通話の利用イメージ

同サービスは、通報者が専用アプリから利用できる「アプリ版サービス」、アプリをインストールしていない場合でも利用可能な「Web版サービス」の2つの利用方法を提供する。

ビデオ通話のほか、地図情報の共有、手書き入力、チャット、三者通話による通訳といった各種機能を提供する。これら機能により、通報者と指令員が文字や図をリアルタイムに共有できるため、音声通話が困難な人や外国人による通報にも幅広く対応する。

外国語通報に対しては、通訳者を交えた三者でのビデオ通話によってスムーズな通報内容の聞き取りが可能だという。対応している言語は、英語・中国語・韓国語・ポルトガル語・スペイン語の5言語で、24時間365日の対応が可能。

価格は、1ライセンス当たり月額20万円。導入にあたり、受付端末の設置が必要となり、ハードウェア費用はサービス利用料には含まない。第三者通話による外国語同時通訳機能はオプション提供のため、別途、通訳料金が必要となる。