Infineon Technologiesは、同社開催の「OktoberTech 2017テクノロジーフォーラム」において、 新しいレーダーセンサーを含む、自動運転を支える最新の半導体ソリューションを展示した。

直近で、同社はレーダーチップセットから構成されたソリューションに関して早期導入企業に提供した。これには、77/79 GHz Monolithic Microwave Integrated Circuit(MMIC)、専用のセンサー処理ユニットを搭載したハイパフォーマンスのマルチコアマイクロコントローラー、およびフェールセーフ電源といった、先進的レーダーシステムの開発をさらに加速する内容が含まれる。

この新しいシングルチップのRFレーダートランシーバーは、従来の3つのコンポーネントであるRFトランスミッター、RFレシーバー、およびコンパニオンデバイスである位相同期回路(PL)を置き換える。RFレーダートランシーバーと第2世代のレーダー専用 AURIXマイクロコントローラー、およびフェールセーフ電源が組み合わさることにより、拡張性に富んだレーダーチップセットの基盤を構成する。前述の3製品はいずれもISO26262仕様に準拠している。

また、同社はレーダーモジュールのスターターキット提供を2018年第1四半期に予定している。これは、3つのIC(RFレーダートランシーバー、レーダー専用のAURIXマイクロコントローラー、およびフェールセーフ電源)と、このチップセットに含まれる専用ハードウェアによる信号処理アクセラレーターを活用するための内蔵ソフトウェアパッケージで構成されており、インフィニオンのチップを使ったレーダーセンサー開発のための、評価用スターターキットとなることを意図したものとなっている。

同社 のSilicon Valley Automotive Innovation Center(SVIC)所長であるリテシュ チャギ(Ritesh Tyagi)氏は、本件について「インフィニオンはレーダーに関して10年を超える経験を持ち、自動車業界から特に選ばれるチップ供給パートナーとなっています。インフィニオンSVICは既存の企業や、業界に破壊的変化をもたらそうとしている企業が持つ開発力とインフィニオンの最新テクノロジーとを結び付け、それを通じて完全自動運転車の進歩を加速しています」とコメントした。