※2010/11/30掲載記事の再掲です。

一か八か思い切って気持ちを伝えよう。結果はどうであれ、後悔だけはしたくないから。 どれだけ年をとっても、たくさん恋愛経験を積んでも、好きな人に告白するのは大変勇気がいる行為ですよね。下手すれば今までの仲の良い関係が壊れてしまって、二度と元の関係には戻れないかもしれない。好きになった方が負けと言われるように、精一杯想いを伝えたとしても絶対相手に受け入れてもらえる可能性はないのに、なぜ告白をするのでしょう。

可能性はゼロじゃない

答えはひとつ。やっぱり好きな人と恋人関係になりたいからなんですよね。玉砕覚悟でも、告白OKの自信があっても、告白して断れてしまったら言うまでもなく相当へこんでしまうし、精神的ダメージは計り知れないものです。相手の自分に対する気持ちが知りたくて仕方なかったから告白したのに、ようやく本音が分かったのに、相手は自分のことを恋愛対象に思ってなかった。振られてしまった今、「前までの関係に戻りたい」、「告白なんてしなければよかった」なんてつい最近まで考えていた気持ちと矛盾した思いを抱いたりして。

大好きなあの人が自分の元から去って行き、失意のどん底の中、これから先自分はどう歩んで行けばいいのか。行き場を見失ってしまって右往左往していたとしたら、私は皆さんに向かって「これから先まだ可能性があるから大丈夫」と伝えたいです。

「何を今更言うんだ。他人事だと思って適当なこと言ってるな」なんて思われた方もいるかもしれませんが、けっして他人事ではないのです。私は今までに同じ女性に合計3回に渡って告白したことがあります。そしてかつて1度告白して断られた女性から逆告白された体験もあるからです。

皆さんは、告白して断られてしまった今、相手の気持ちが自分にない事実が分かったし、気持ちを切り替えて、また新しい人を見つけなければならないと、思っている最中かもしれません。そうは言っても気持ちは簡単に切り替えられるものじゃありませんし、すぐに割り切れるようなら、本当にその人のことが好きだったか懸念してしまうものです。告白して一度断られたからと言って、すぐに諦める必要はないのです。

私自身一度振られた女性側から告白してもらったときの出来事を語ると、告白の返事は「人として尊敬するし、好きだけど、異性としては好きではない」とはっきり言われました。告白するまでにやれることはやったので、不本意な結果で終わった以上、もはや自分に出来ることはないと悟り、撃沈した後は、数日間屍のように崩れおていていたところ、突然彼女からの長文メールが届きました。もはや自分から連絡することはないと玉砕したのちに彼女のメルアドや番号を削除していたのですが、見覚えのあるアドレスですぐに分かりました。

「あれから離れてみて、本当の自分の気持ちに気づいた。もう電話もメールもできないのが辛くてたまらない。何より特別な存在で“好き”だと分かった。自分勝手で申し訳ない」というような内容でした。

これを目にした自分は、本音は半信半疑でしたが、一瞬にして地獄から天国に移り変わった高揚を、今でも鮮明に覚えています。それから彼女から電話がかかってきて、肉声で気持ちを確認できたことで、お付き合いがスタートしました。彼女は今まで本気で人を好きになったことがなかったから、最初は気持ちが分からなかったと言ってくれました。自分が報われた瞬間で、最高に幸せでした。

逆転のチャンスはあるはず

また、私の知り合いの女性に、数回告白して、最初まったく恋愛対象に思われてなかったのに、逆転してみごとに付き合えたハッピーな人がいます。また、告白して断られたけど、数カ月後に逆に相手から告白されたなんてエピソードも多数聞いています。相手の傍にいつづけられるかぎり、必ずチャンスがめぐってくると感じ取りました。

何度も何度も告白すれば、必ず付き合えるという保証はありませんが、真剣な気持ちは確実に相手の心に伝わっています。告白を断った本人も、やはり大切なあなたの気持ちを受け取れなかった手前、罪悪感みたいな気持ちを持っているはずなので、そこで平然とした態度でまた今まで通り話かけてあげれば、どんな人だって嬉しいと思います。

告白されてはじめて異性を意識する場合もありますし、告白されたときに相手に付き合っている恋人がいたために断ざるをえなかったり、すでに好きな人がいたりするタイミングの悪さの問題もあるので、断られたからといって、自分の人格を否定されたとめげることはなく、無理に諦める必要もないのです。諦めないかぎり、付き合える可能性が必然的に出てくるのです。

でも、再度告白を決意するにあたって、勘違いして欲しくない点があります。告白を繰り返せばいつか必ず付き合えると信じ、短期間のうちに何度も告白することです。告白を重ねれば成功するのではなく、何より相手の気持ちを尊重してください。相手の気持ちを無視して、自分勝手に想いを押し付ける行為は、下手すればストーカーと認識されても文句は言えません。恋愛は一人よがりではなく二人で築いていくものですから。その点を念頭に入れ、今後は相手の反応を察知しつねに冷静な判断力を備えて気持ちの整理をおこなってから、次の告白の計画を考えてください。

また、断られた後も自分磨きを忘れずに、つねに向上心を忘れないようにしないと、たとえ何度気持ちを伝えたところで、いつまで経っても付き合える可能性は見えてこないでしょう。断られた=相手にとって足りない(受け入れられない)何かがあるというのが事実なのですから。

どうすれば再告白が成就するか

一度気持ちを受け入れてもらえなかった分、今まで通りの接し方より工夫しないとですよね。今後相手と置く距離感がネックとなって来ますが、従来のペースでアプローチしつづけるか、しばらくは自分からは距離を置いて、そのあいだに自分を磨く。そしてお互い一人になった時間の中で相手に自分の存在の大きさを気づかせるという方法が挙げられます。

積極的になれば上手くいくとは限らないですし、距離を置いて初めて気づく想いもあるかもしれないのです。先の展開は神のみぞ知ります。どちらの距離感が適しているかは、相手の性格から判断してください。私もかつて一年以上かけて3回告白してきましたが、なぜそこまで頑張れたかというとそれほど好きになれた大切な女性だったからです。適度な距離を置いて来ましたが、告白を重ねるたびに相手と親密になることができました。そして何よりも後悔だけはしたくないと思っていましたから。

先のことは誰にも分かりません。見返りなしに一人の人をずっと想いつづけるのは相当の忍耐が必要ですが、絶対に手放したくない魅力的な異性なんてそう簡単に出逢えるわけではないですし、少しでもまだ頑張ってみたいという意欲あったら、決意を胸に、再スタートを切ってみませんか。

一途なあなたを応援します。

文●TAKA氏 写真●ペイレスイメージCopyright(C)2010 paylessimages,Inc.All Right Reserved.

筆者プロフィール:TAKA氏
地方公務員として勤務する傍ら、ストレス発散や心の悩みを和らげるための憩い場を提供するリラクゼーションサイト「ラブステ」を運営中。恋愛に不器用な方や、孤独や不安に苛まれて明日を見失っている方を対象に、サイト内の相談所やメールを通じて、相談も受け付けている。自身の経験と傾聴のスタンスをもとに、6年間で約500名の相談者と対話した実績を持つ。