日本銀行は10月12日、2017年9月の貸出・預金動向(速報)を発表した。それによると、全国の銀行の貸出平均残高は前年同月比3.0%増の449兆3,893億円となり、72カ月連続で前年を上回った。

都市銀行等の伸びが鈍化

前年同月比の伸び率は前月(3.2%増)から0.2ポイント縮小した。日銀は伸び率が鈍化した背景について、「今回は都銀等の項目の伸びが幾分鈍化している。企業の買収・合併に関連する貸し出しは実行のタイミングにより振れが生じやすく、それに起因するものではないかとみている」と説明している。

貸出動向(出典:日本銀行Webサイト)

銀行の貸出平均残高を業態別にみると、都市銀行等は同2.3%増の210兆5,675億円で、伸び率は前月(2.8%増)から0.5ポイント縮小した。地方銀行は同3.7%増の189兆2,530億円、第二地方銀行は同3.0%増の49兆5,688億円、地方銀行と第二地方銀行の合計は同3.6%増の238兆8,218億円となった。

信用金庫の貸出平均残高は同2.8%増の67兆4,210億円。外国銀行(円貸出)の貸出平均残高は同17.4%減の2兆1,515億円となった。

預金(実質預金と譲渡性預金(CD)の合計)の平均残高は、都市銀行、地方銀行、第2地方銀行の合計で同4.5%増の685兆584億円となった。

業態別では、都市銀行は同6.5%増の351兆4,417億円。地方銀行は同2.5%増の265兆7,262億円、第二地方銀行は同2.2%増の67兆8,905億円、地方銀行と第二地方銀行の合計は同2.5%増の333兆6,167億円となった。