レノボ・ジャパンは10月5日、ビジネス向けノートPC「ThinkPad」シリーズの誕生25周年を記念した特別モデル「ThinkPad Anniversary Edition 25」を発表した。10月6日に発売し、価格は税別179,500円。日本国内では1,000台限定での販売となる。

「ThinkPad Anniversary Edition 25」は、長年ThinkPadのデザインに携わってきた前チーフ・デザインオフィサー David Hill氏が2015年6月に投稿したブログに端を発したプロジェクトで、ソーシャルメディアを通じてThikPadファンから要望やフィードバックを募ってきた。

David Hill氏がブログに投稿した「retro ThinkPad」の構想

14型モデル「ThinkPad T470」(国内未発売)をベースとして、"伝統"の7列キーボードや3色カラーのロゴ、マルチステータスLEDランプ、専用の音量ボタンといったIBM時代のThinkPadを想起させる「レトロ」な意匠となっている。

ThinkPad Anniversary Edition 25

3色カラーのロゴ

特に7列キーボードは6年半ぶりの復活となるが、キータッチなどもかつてのものを可能な限り再現したとしている。ベースを現行シリーズとしては少し厚みがある「ThinkPad T470」としたのも、ThinkPad X1 Carbonといった薄型モデルでは「当時の感触を出すには薄すぎる」からとのこと。なお、日本で販売するモデルについてはすべて日本語配列となる。また、保守部品の単体販売は予定しない。

ThinkPad T470をベースに7列キーボードを搭載。「ThinkVantage」ボタンはさすがにない

ちなみにこれは2010年発売のThinkPad T410sのキーボード

化粧箱も特別仕様で、David Hill氏によるメッセージがこめられたブックレット、トラックポイントの交換用キャップが収められている。さらに日本販売モデル限定として、東レのUltrasuedeによるインナーケースが付属する。東レはThinkPadで使用するカーボンファイバーを供給しており、その関係から今回のコラボが実現したという。

化粧箱は特別仕様で「25」の文字がうっすらと

ブックレットや交換用キャップが付属

スペシャルインナーケースは日本販売モデル限定

主な仕様は、CPUがIntel Core i7-7500U(2.7GHz)、メモリがDDR4-2133 16GB、ストレージが512GB PCIe NVMe SSD、グラフィックスがNVIDIA GeForce 940MX 2GB、ディスプレイがマルチタッチ対応14型フルHD(1,920×1,080ドット)IPS液晶、OSがWindows 10 Pro 64bit。

通信機能はギガビット対応有線LAN、IEEE802.11a/b/g/n/ac対応無線LAN、Bluetooth 4.1。WWANは非対応。このほかインタフェースはUSB 3.1 Type-C×1(Thunderbolt 3対応)、USB 3.0×3、HDMI×1、オーディポートなど。

本体サイズは約W336.6×D232.5×H19.95mm、重量は約1.69kg。

同日、レノボ・ジャパン 大和研究所がある横浜市で開催された発表会には、「ThinkPadの父」こと内藤在正氏、前述したDavid Hill氏らが登場。世界各国から集まった報道陣を前に25周年を祝った