穴吹工務店とフルタイムシステムは10月3日、マンション共用部分のオートロックと宅配ボックスに顔認証技術を組み合わせた「サーパスエスコートサービス+ "F-ace"(フェイス)」を共同開発したと発表した。両社によると、オートロックと宅配ボックスに顔認証技術を組み合わせたセキュリティサービスは国内初だという。

導入イメージ

従来の「サーパスエスコートサービス」は、非接触ICカードの認証機能を利用したセキュリティシステムであり、対応キーでマンション共用部分のオートロックを解除し、宅配ボックスの荷物取り出しができるものだったという。

便利だという声がある一方で、「認証キーをかざすのが面倒」や「忘れて外出した場合に入れなくなる」という意見もあったことから、穴吹工務店はセキュリティの強化と利便性向上を模索し、物理キーが不要で鍵を落とす・忘れる/なりすましの心配がない入館システムを、フルタイムシステムと共同で開発するに至った。

同サービスの導入により、便利で快適な暮らしと強固なセキュリティによる安心・安全に配慮した住まいを顧客に提供するとしている。

サービスの特長

同サービスでは、フルタイムシステムの宅配ボックスである「フルタイムロッカー」にF-aceのシステムを組み込むことで、各種サービスと24時間365日オンラインによる保守管理を提供するという。

宅配ボックス内蔵カメラで入居者自身が顔を撮影し、宅配ボックス操作画面で登録を行なうため、いつでもその場で利用者の都合が良い時に登録できる。なお、顔認証システムにはNECの「NeoFace顔認証システム導入セット」を採用している。

登録イメージ

今後、2018年12月に富山県富山市、2019年1月に広島県呉市にそれぞれ竣工予定のマンションにおいて先行導入を予定。また、将来的に導入を計画する物件については、物件特性に応じた物件に順次導入を計画している。

さらに、穴吹工務店が過去に施工した物件がリニューアル工事をする際に同サービス導入の提案や、フルタイムシステムの販路を通じて他社施工マンションへの導入を進めることなども検討しているという。