パナソニックは10月2日、働き方の可視化を通じて生産性向上に貢献する法人向けに「働き方改革支援サービス」を構築したと発表した。2018年2月から順次サービスの提供開始を予定している。

提供するサービス内容は、PC使用時間とアプリケーション使用時間の可視化サービス、モバイル環境下でのテレワークを実現するリモートアクセスサービス、脈拍の変動から推定するストレスチェックサービス、HDD/SSD遠隔データ消去サービスの4種類。

サービスの構成

PC使用時間とアプリケーション使用時間の可視化サービスでは、テレワークやオフィス業務、顧客訪問など、モバイル時のパソコンの使用時間とアプリケーションの使用時間を可視化できるという。

PC/アプリ使用時間可視化のイメージ

PC使用状況のログを自動収集し、内容を可視化することで、適正な労務管理と生産性向上を支援するとしている。このサービスにより、社員と管理者が働き方を共有してコミュニケーションを取り、業務の分析・見直しを行うことを可能としている。

テレワークやモバイルワークにおける勤務状況の申告漏れ、オフィス業務を含めた所定労働時間外のPC利用状況など、長時間勤務や隠れ残業の是正に向けた勤務実態の把握がしやすい環境を提供。PCの使用時間に加え、アプリケーションの使用時間も可視化するため、社員個々の業務習慣を振り返り、減らす業務と増やす業務を見直すことができ、生産性の向上を支援する。

リモートアクセスサービスでは、米NetMotion Softwareが開発・販売するモバイルVPN「NetMotion Mobility」を使用した、クラウドサービスとして提供。通信制御(自動補正)を行うソフトウエア型VPNであり、無線が混雑するような場所でも暗号化を維持したまま通信速度を改善し、テレワークの普及でニーズが高まるビデオ会議ソフトを、通信品質が低い環境においても快適に利用できるとしている。

さらに、ID/パスワードでログオンする社内サービスを利用する場合に、ネットワークが一時的に切れたとしても再ログオンが避けられ、業務を中断せずに業務を可能としている。

動画通信品質のイメージ

ストレスチェックサービスは同社のノートPCであるレッツノートの専用サービスであり、PCのフロントカメラが捉えた顔画像からリアルタイムに脈拍数を測定し、脈拍の変動からストレスレベルを推定。血管の容量変化に応じて光の吸収量が変化する特性を利用し、反射光をカメラで観測することで脈拍を測定する。

HDD/SSD遠隔データ消去サービスもレッツノート専用サービスであり、すでにビジネス向けのクラウドサービスとして、販売している。PCの紛失・盗難時に、電源が入っていない状態でもHDDに保存した個人情報や機密データなどのデータを遠隔消去し、情報漏洩リスクの軽減を図ることができるという。