セブン&アイ・ホールディングスはこのほど、「秋バテの自覚や対策に関する意識調査」の結果を明らかにした。同調査は8月24日~27日、全国の10~50歳の男女500を対象にインターネットで実施したもの。

夏から秋の変わり目で体調崩した経験がありますか

夏から秋の変わり目で体調を崩した経験があるか尋ねたところ、71%が「ある」と回答した。気温が下がり始めたタイミングで不調を感じる人が多いことがわかった。

医師の川村優希先生によると、「疲れが取れない」「体がだるい」「食欲がない」「胃がもたれたり、胸焼けがしたりする」「頭痛や肩こりがする」「めまいや立ちくらみがする」「寝つきが悪く、よく眠れない」に1つ以上当てはまる場合は、秋バテの可能性があるという。

秋バテチェック

夏バテは7~8月に発症するもので、暑さで体力や食欲がなくなり、なんとなくだるく感じたり、元気がなくなったりするという症状が出る。一方、秋バテは9月以降に発症するという。寒暖差や内臓冷えのせいで食欲がなくなり、疲れやすくなり立ちくらみやめまいがしたり、頭がぼーっとしたり、寝不足で朝にスッキリ起きられなくなったり、便秘になったりするとのこと。

秋バテは具体的な病名がつかないため、自覚する人は少ないという。しかし、秋バテを放っておくと、乱れた自律神経や弱った免疫力をそのまま放置するということになる。弱った身体は、さまざまな病気をもたらす可能性があるので注意が必要だという。

初めて秋バテを感じた年齢について聞くと、21.9%が「15歳~20歳未満」、17.1%が「15歳未満」と回答した。合わせると約40%が10代で初めて秋バテを実感していたことがわかった。

初めて秋バテを感じた年齢

秋バテの原因と思われるものは何か尋ねたところ、51.6%が「冷房の効いた部屋で過ごした」、45.6%が「冷たい飲み物・食べ物を摂取した」と答えた。体を内側、外側から冷やすことが大きな原因と考えている人が多かった。

秋バテの原因と思われるものは何ですか

川村先生は、秋バテの原因として「汗をかくことによる体内の水分やミネラル不足」「胃腸の疲れによる消化機能の低下」「屋内と屋外の温度差による自律神経の乱れ」「睡眠不足による体力の低下」「気温・気圧の変化」を挙げている。

対策として効果的なのは、内臓の冷えを解消する「保温」と「栄養摂取」。「首元、手首・足首といった体の末端や体芯を温める」「入浴の際はなるべく湯船に浸かる」「寒暖差を考慮して外出時に上着を一枚持参し、体を冷やさない」「飲み物は常温、食べ物は温かいものを摂取するようにする」などが大事としている。

また、食事は消化のよいものを食べるよう心がけ、胃の負担を少しでも減らすこと、ビタミン、ミネラルなどの栄養を含んだ食材を摂(と)るようにする ことも心がけるとよいという。