京成バスは13日、江戸川営業所にて環七シャトルバス「シャトル☆セブン」新型車両のお披露目会・試乗会を開催した。新型車両は連接バスを除く路線バスの中で最も定員が多い長尺車両を採用しており、定員は86名(座席29名+立席56名+乗務員1名)。デザインも一新され、現行車両12両のうち9両を新型車両に代替するという。

京成バスが環七シャトルバス「シャトル☆セブン」の新型車両を公開した

環七シャトルバス「シャトル☆セブン」は、JR総武本線小岩駅・JR常磐線亀有駅を起終点とし、都営新宿線一之江駅、東京メトロ東西線葛西駅、JR京葉線葛西臨海公園駅などを経由して東京ディズニーリゾート(東京ディズニーランド・東京ディズニーシー)まで運行される急行路線バス。2007年4月1日に実証運行を開始し、2009年4月1日から本格運行へ移行。運行開始から10年間の累計利用者数は1,678万人(2017年8月時点)だという。ピンクを基調に親しみやすいデザインを施したハイブリッドノンステップバスを使用して運行され、信号待ちを減らす「PTPS(公共車両優先システム)」も導入している。

2代目となる新型車両は、いすゞ製の大型ノンステップバス「エルガ」(全長11.13m×幅2.48m×高さ3.04m)。「シャトル☆セブン」のイメージカラーであるピンクを継承しつつ、環七通りを運河、新型車両の前部を船首に見立て、「運河を進む船」をイメージしたというシックなデザインで沿線風景との調和を図った。カラーLED行先表示器の導入でわかりやすい案内を可能とするとともに、車外からの視認性も向上している。

新型車両のお披露目会では乗務員への鍵贈呈も

「反転式スロープ板」などバリアフリー向上のための設備も

「シャトル☆セブン」の新旧車両が並ぶ

既存の「シャトル☆セブン」車両には「ありがとう」の表示も

新型車両の内装は船のデッキをイメージして木目調の床材を採用しており、シート生地も同系色とすることで統一感と高級感を演出した。車内液晶表示器は27インチに大型化され、多言語表示(4カ国語)にも対応する。定員86名の長尺車両としたことでノンステップエリアも拡大され、混雑時でもスムーズな乗降が可能に。スロープの設置時間を早める「反転式スロープ板」を床に内蔵し、車いすをスムーズに固定できる「自動巻き取り固定ベルト」で時間短縮を図るなど、バリアフリー性の向上にも努めている。

お披露目会では「シャトル☆セブン」の新旧車両が並び、新型車両の導入にともない引退する既存車両の前面に「今までありがとうございました」、側面に「ありがとう」と表示された。江戸川営業所長から乗務員へ鍵贈呈も行われ、「この『シャトル☆セブン』とともに成長できたことが私にとって誇り。これからも安心、安全、快適にお客様を目的地へお送りできるよう努めていきたい」と決意を新たにしていた。その後の試乗会では、報道関係者らを乗せた新型車両が江戸川営業所から都営新宿線瑞江駅まで走行した。環七シャトルバス「シャトル☆セブン」新型車両の運行開始は9月18日を予定している。

環七シャトルバス「シャトル☆セブン」新型車両の外観・車内など