JR東日本は5日、東北地区へのレール輸送用新型気動車の投入について発表した。国鉄時代に製造され、老朽化の進んだ車両を置き換えるため、気動車方式による効率的な輸送システムの検討を行ってきたという。新型気動車の車両形式は「キヤE195系」。2017年は量産先行車として合計13両を新造する。

キヤE195系(ロングレール輸送用)イメージ。画像はJR東日本提供

キヤE195系の量産先行車は、ロングレール(150m)輸送用の11両編成、定尺レール(25m)輸送用の2両編成をそれぞれ1編成ずつ新造。JR東海が開発・導入したレール輸送用気動車キヤ97系をベースに、JR東日本向けに耐寒耐雪対応などのカスタマイズを行う。

JR東日本ではこれまで、交換用のレール輸送は機関車とレール輸送用貨車により行われてきたが、気動車方式を採用したキヤE195系を導入することで、機関車・貨車特有のメンテナンス方法や運転操縦を廃し、効率的なメンテナンスと要員配置が可能となる。電化・非電化区間を問わず走行でき、編成の両端に運転台を有することから機関車の入換作業も不要に。キヤE195系の最高運転速度は95km/hとされている。

キヤE195系の量産先行車は2017年冬以降、性能評価や技術的検証を実施。その後、本格的に運用を開始する予定で、運用区間は仙台を中心とした東北地区とされている。