モルフォは、宇宙航空研究開発機構(JAXA)宇宙探査イノベーションハブ「太陽系フロンティア開拓による人類の生存圏・領域拡大に向けたオープンイノベーションハブ」に係る第3回研究提案募集に、コンセプト(以下 Qoncept)と共同で応募した研究提案が採択されたことを発表した。

JAXA宇宙探査イノベーションハブは、2015年4月に発足し、月・火星のような重力天体での探査について、地上、宇宙における技術融合を目指し、国内の産業界や大学とともに革新的な宇宙探査技術の開発および宇宙・地上双方への成果の応用を目指している。同機関に採択されたのは、特徴点が少ないシーンに対しても安定した性能が出せるVisual SLAMの研究となっている。

Visual SLAM(Simultaneous Localization and Mapping)は、カメラで撮影された映像から環境の3次元情報とカメラの位置姿勢を同時に推定する技術で、同技術を利用することで、GPS信号の届かない状況でのロボットの自律走行などが実現可能となる。同研究は、Visual SLAMの動作環境をより広げるため、従来の特徴点ベースSLAMに加えて、エッジ情報や、わずかな陰影を特徴量として利用するなど、シーンごとに適する特徴を切り替えることの可能な統合型のVisual SLAMの開発を行うことを研究目的としている。

2016年6月に資本業務提携をした両社は、今後それぞれのコア技術の融合とそこから生み出されるシナジーの増大を通じて、注目の高まる宇宙探査技術分野において宇宙探査イノベーションハブとの共同研究により、より高度な画像処理技術および認識技術の提供を目指すということだ。