日常生活に欠かせない"お金"について、私たち日本人は普段、あまり話題にしたがらない傾向がある。実際のところ、多くの社会人はどう思っているのだろうか。そこでマイナビニュース会員に聞いてみた。

Q. 現在、"お金"に関するサービス・商品について、調べたり、勉強したりしていますか?

「はい」と回答した人は273人(54.1%)、「いいえ」と回答した人は232人(45.9%)だった。

「はい」と答えた人に具体的な内容を聞くと、「定期預金」「住宅ローン」「投資信託」「カードローン」「純金積立」「外貨預金」「確定拠出年金」「国民年金」などを挙げる人が多かった。

「いいえ」と答えた人に理由を聞くと、「特に興味がない」「興味はあるけど時間がない」「何を勉強したら良いのか分からない」「時間がない」「面倒くさい」「運用できる程の余裕がない」といった回答が得られた。

Q.今後、お金の勉強をしたいと思いますか?

「はい」と回答した人は132人(56.9%)、「いいえ」と回答した人は100人(43.1%)だった。

「はい」と答えた人に具体的な内容を聞くと、「少しでも効率の良い貯め方」「資産運用の仕方」「将来設計」「リスクがなく、少しでも増える方法」「老後の必要額」「生活していく上での、やりくりなど」といった声があがった。特に、老後の資産活用について心配する人が多かったようだ。

Q.義務教育で、もっとお金に関する教育をするべきだと思いますか?

「はい」と回答した人は349人(69.1%)、「いいえ」と回答した人は156人(30.9%)だった。

■ 「はい」と回答した人の理由

  • 「社会に出たらお金について知らないことが多く、苦労したから」(21歳女性/青森県/未婚/その他・専業主婦等/学生)
  • 「日本人は特に投資に消極的なので」(29歳女性/茨城県/既婚/金融総合グループ/事務・企画・経営関連)
  • 「今後の年金制度の事が心配だから」(47歳女性/秋田県/既婚/ビル管理・メンテナンス/専門サービス関連)
  • 「日本は先進国ながら、マネーに関してはレベルが低い」(46歳男性/長崎県/未婚/専門店/販売・サービス関連)
  • 「人生の選択肢が増えると思うから」(47歳男性/京都府/既婚/ソフトウェア・情報処理/IT関連技術職)
  • 「将来困らないために」(51歳女性/東京都/未婚/システムインテグレータ/IT関連技術職)
  • 「日本ではお金の話をすることが卑しいことだという風潮がある。それは間違いだと思うから」(44歳女性/石川県/未婚/教育/事務・企画・経営関連) ・「日本人はお金の知識をタブー視するが、歳をとるとお金の大切さが増す」(60歳女性/大阪府/既婚/その他/その他・専業主婦等)
  • 「給料がこれからの時代は上がらないから」(51歳男性/愛知県/既婚/鉱業・金属製品・鉄鋼/技能工・運輸・設備関連)
  • 「生涯で使うお金の金額くらいは知っておきたい」(45歳男性/山口県/既婚/医療* 福祉・介護サービス/公共サービス関連)

Q.お金に関して詳しくないと損すると思いますか?(自由回答)

「断然損する」と回答した人は184人(36.4%)、「損すると思う」と回答した人は221人(43.8%)、「特に損はしない」と回答した人は34人(6.7%)、「わからない」と回答した人は65人(12.9%)、「その他(自由回答)」を選んだ人は1人(0.2%)だった。

Q.お金のことを計画的に考えられる異性はモテると思いますか?

「はい」と回答した人は360人(71%)、「いいえ」と回答した人は145人(28%)だった。

■ 「はい」と回答した人の理由

  • 「経済観念がしっかりしているため」(49歳男性/広島県/未婚/農林・水産/技能工・運輸・設備関連)
  • 「お金の運用は出来るに越したことは無い。しかしFXや先物取引等のハイリスクで賭博性が高いものは別」(42歳男性/京都府/未婚/ディスプレイ・空間デザイン/建築・土木関連技術職)
  • 「相手に対して安心感を与えられる」(42歳男性/東京都/未婚/サービス/専門サービス関連)
  • 「結婚生活で、金銭感覚がしっかりしていることは大事だから」(40歳男性/千葉県/既婚/医療・福祉・介護サービス/専門サービス関連)
  • 「将来の不安を感じさせない異性はモテると思う」(53歳男性/埼玉県/既婚/その他メーカー/事務・企画・経営関連)
  • 「ケチではなく、将来を考えて無駄をしないということ」(72歳女性/神奈川県/既婚/その他/その他・専業主婦等/専業主婦)
  • 「結婚や老後をしっかり見据えた考えのできる人は、仕事や他においてもきちっとしていると思うので」(33歳女性/神奈川県/未婚/その他/その他・専業主婦等/個人事業主・会社役員)

総評

人には聞きにくい"お金"にまつわる話題について、マイナビニュース会員505名にアンケートを実施した。

「お金に関するサービス・商品について、調べたり、勉強したりしていますか」という質問で、「はい」の回答は54.1%にも上った。「いいえ」と回答した人の中にも「興味はあるけど時間がない」「何を勉強したら良いのか分からない」といった声があり、お金を扱うサービス・商品について、勉強の必要性を感じている人が多かった印象。続く質問は「今後、お金の勉強をしたいと思いますか?」。やはり、「はい」の回答が56.9%にも上っている。

では「義務教育で、もっとお金に関する教育をするべきか否か」。これには、実に7割もの人が「するべき」と答えた。「日本ではお金の話をすることが卑しいことだという風潮がある」「日本人はお金の知識をタブー視するが、歳をとるとお金の大切さが増す」といった声があがっている。

「お金のことを計画的に考えられる異性はモテると思いますか」というユニークな質問も混ぜた。お金のことを計画的に考えられる=結婚や老後をしっかり見据えている、相手に対して安心感を与えられる、といった意見が聞かれた。

国民年金の支給開始年齢が引き上げられ、また医療費の自己負担額が増額されるなど、老後の備えについて不安にさせるニュースが続いている。こうした老後の不安感が、人に「資産運用」の必要性について考えさせる1つのきっかけをつくっているようだ。

お金は、あれば困らない。でも、いくらあれば良いのか分からない。だから多くの人を不安にさせている。

調査時期 : 2017年8月7日
調査対象 : マイナビニュース会員
調査数 : 会社員505名
調査方法 : インターネットログイン式アンケート

※写真と本文は関係ありません