女優の真瀬樹里が、10月2日にスタートするテレビ朝日系ドラマ『トットちゃん!』(毎週月~金曜12:30~)に、亡き母・野際陽子さん役で出演することが2日、明らかになった。

真瀬樹里(左)と清野菜名=テレビ朝日提供

黒柳徹子と家族の激動の昭和史を描く同ドラマ。NHKの専属女優だった黒柳と同局新人アナウンサーだった野際さんは局内で出会い、すぐに意気投合して以来、仕事や恋愛について語り合う大親友だった。

真瀬へのオファーは、野際さんが亡くなってまもなく、黒柳から直々に行われたそう。真瀬は「黒柳さんから『今度、こういうドラマがあるのでぜひ参加してください』とお話がありました。そこでは役柄については何もお聞きせず、『ぜひやらせてください』とお返事したのですが、それから1カ月ほどして事務所を通じて"野際陽子役"のオファーをいただき、本当にビックリしました。このタイミングで出演してよいのだろうかと、とても戸惑いました…」と、当時の心境を告白した。

だが、そんな迷いを消してくれたのは、天国の亡き母だったそう。「実は、『ママの役を演じてほしいと言われているけど、どうしよう』と、仏壇の前で母に話しかけたんです。すると、『やって!』と天国から声が聞こえたような気が、確かにしたんです。それからは徐々に、たとえ一部でも母の人生を"生きる"ことができるのは、とても貴重でありがたいことだなと、うれしく思うようになりました」と、出演を決意したことを振り返った。

若かりし頃の野際さんを演じるため、真瀬は長かった髪を30センチ以上もカット。「美容院でカットした直後、皆さんに写真を送ったら『すごく似ている!』と評判がよくてホッとしました。撮影はこれからですが、『トットちゃん!』という作品の世界に入って、古きよき"あの時代"を表現していきたいと思います」と意気込みを語っている。

そんな真瀬と初対面したヒロイン・黒柳役の清野菜名は「実は、『やすらぎの郷』でお母様の野際さんと共演させていただきました。1シーンだけだったのですが、真瀬さんは本当にお顔も雰囲気もとても似ていらっしゃいます」と太鼓判。「撮影で少しずつ真瀬さんのことを知って、親友役を演じていきたいと思います。ぜひよろしくお願いいたします」とあいさつすると、真瀬も「よろしくお願いします! 20代の清野さんと親友になるべく、若くなりますね(笑)」と笑顔を浮かべていた。

真瀬の登場は、11月後半からを予定。他にも、NHK放送劇団の担任として黒柳を温かく見守る大岡龍男役に里見浩太朗、黒柳が"かあさん"と慕った大女優・沢村貞子役を浅野ゆう子が演じる。

里見浩太朗

浅野ゆう子