IBMは、8月28日から9月10日かけて開催の全米オープンテニス(The 2017 US Open Tennis)において"IBM Watson Media"を使ったAIソリューションを提供していることを発表している。

テニスの4大大会"グランドスラム"のひとつとして、米国はニューヨークで毎年8月末から9月初旬にかけて行われるこの大会でもAIソリューションの持つ技術が披露されている。IBM Cloudを通じて提供されるIBM Watson Mediaは、イメージや動画、言葉や音、感情などを解析するが全米オープンテニスで披露されているのは、ハイライト動画を導き出すその能力。

ビジネスにおける戦略策定や創造性、そしてテクノロジーと企業のデジタル変革を支援するIBM iXとIBM Researchにより開発されたIBM Watson Mediaは、試合のデータや音、表情や行動から重要ポイントを特定し、自動的にハイライトシーンを抽出し主催者であるUSTA(United States Tennis Association) teamの業務を支援する。これらハイライト動画は多彩な方法で提供されており、USTA公式Facebookや公式アプリやWebサイト、現地のプレイヤーラウンジでも閲覧できるようになっている。

IBM Watson Mediaによる最良シーンの抽出(同社資料より)

IBM Sports & Entertainment PartnershipsバイスプレジデントのNoah Syken氏は、全米オープンは数多くのコートで同時並行的にプレイが進行し、これに遅れずに着いていくことが難しい所作であること、できるだけ速く最良の瞬間をファンに届けるためにUSTA teamとともに、このチャレンジに挑んだことに言及。今回テニスを通じて新たなテクノロジーを垣間見ることが可能になったが、IBM Watson Mediaのポートフォリオは、他の産業にも広くインパクトを与える能力を持っていると紹介している。