Activio、アットマークテクノ、セゾン情報システムズは共同で、展示会場など不特定多数の観客が集まる会場の人流を分析しクラウドで監視・管理するIoTシステムの実証実験を行うと発表した。実施期間は9月1日~9月3日、タイのバンコク市内で開催されるイベント「JAPAN EXPO IN THAILAND」会場にて実施される。

同実証実験での、人流の見える化の流れ

同実証実験を行うシステムは、無線LAN搭載端末のアクセスポイントをスキャンする技術を応用することによって人の流れと動線の分析を行うことを目的としたもの。来場者が持つスマートフォンなどが発信する電波を会場内に設置された専用レシーバー(ゲートウェイ)が受信し、データをクラウドにアップロードすることで、クラウドに配置された動線解析システムが人流の見える化を実現する。

同システムの特長のひとつに、専用のゲートウェイ(アットマークテクノ製「Armadillo-IoTゲートウェイ G3」)を設置するだけで簡単にデータ収集可能であることが挙げられる。スマートフォンを使った動線解析システムとは異なり、来場者が専用アプリをダウンロードする必要がなく、不特定多数が往来するショッピングモールやイベント会場などでの動線の測定・分析をスムーズに実施することができるという。ゲートウェイで収集したデータは、圧縮転送による帯域低減機能と暗号化機能を備えたファイル転送ミドルウェア「HULFT IoT」(セゾン情報システムズ製)を介して、クラウドサービスとシームレスにかつ安全に連携される。

「JAPAN EXPO IN THAILAND」は、開催期間3日間で10万人近い来場者数が見込めるイベントで、同実証実験では、会期中に集中する人流データの計測を行うことにより、大量のデータ処理を行う際のシステム安定性を実証する。会期後は実験結果を踏まえ、さらにシステムのブラッシュアップを図っていく予定だということだ。