電通国際情報サービス(ISID)とFRONTEOは8月31日、北陸銀行と共同で、FRONTEOが独自に開発した人工知能エンジン「KIBIT(キビット)」を用いて、銀行業務における文書データの利用高度化に向けた実証実験を開始した。

今回の実証実験は、北陸銀行の行員が顧客と接した際の大量の交渉記録の中から、KIBITによる解析で見つけ出したいデータを短時間で分類し、的確に抽出することで、良好な提案事例であるか、金融商品販売時に適切な説明がなされていたかといった判別を行うというもの。これにより顧客に対するきめ細かいフォロー体制を確立し、北陸銀行の「お客さま本位」の営業体制の実現を目指す。

実証実験のイメージ

FRONTEOはKIBITの開発元として、データ抽出を効果的に行うためのチューニングや、人工知能に読み込ませるデータ作成のサポート、KIBITの操作のレクチャーなど技術支援全般を担当。ISIDは、北陸銀行をはじめ数多くの地域金融機関に顧客とのコミュニケーション形成を支援するソリューションを提供してきた知見を生かし、教師データの作成支援や解析結果の評価支援など、実業務への適用を見据えたサポートを実施する。

なお、実施期間は約2カ月を予定しており、解析結果の妥当性や実際の業務への適合性を検証する。