日立ソリューションズは8月31日、IoT化が進む制御システム向けに、数十マイクロ(0.00001)秒でのデータの検索や更新を実現する「Entier インメモリデータベース管理システム」を9月1日から販売を開始すると発表した。価格は個別見積もり。

「Entier インメモリデータベース管理システム」のイメージ図

「Entier」は、カーナビゲーション、デジタル家電、スマートデバイスなどの組み込みデバイスに適した、軽量、高速、高機能なリレーショナルデータベース。

新システムは、Key-Value-Store(データの識別記号とデータを組み合わせたシンプルなデータベースの方式)やリングバッファ(データを一時保管する領域の両端を論理的につなげて、データの置き換えを不要にする方式)の採用で処理能力を向上し、データの検索や更新の超高速化を実現するという。

また、IoT機器から出力される種類の異なる複数のデータを同時に処理し、一元管理できるマルチスレッドに対応することで、高度化する自動運転やロボットなどの制御アプリケーションの開発効率向上を支援するほか、100KB程度のプログラムサイズでリソースが制限されたエッジデバイスなどに適用を可能としている。

さらに、自動車の機能安全規格であるISO26262の設計プロセスに準拠したエビデンスを提供し、車載システムにおける規格の認証取得を支援。なお、同社は9月1日から、同システムの体験版をダウンロードできるサイトを公開する。