米シスコシステムズは8月21日(現時時間)、ハイパーコンバージェンス ソフトウェア企業、米Springpathを買収する意向だと発表した。シスコはSpringpathに対して3億2,000万ドルの現金と債券の引き受けに加えて、残留を条件とする従業員に対するインセンティブを支払う。買収はシスコシステムズの2018会計年度第1四半期中に完了する見通し。

Springpathはサーバをベースとするストレージ システムを実現するハイパーコンバージェンス向けの分散ファイルシステムを開発・販売している。

両者は提携によって、2016年初めに統合型ハイパーコンバージド インフラストラクチャ システムであるCisco HyperFlexを発表して以来、製品開発および市場戦略を展開してきたが、今回の買収によって、シスコは引き続きコンピューティング事業を拡大し、ソフトウェア定義型インフラストラクチャを提供していく。

米シスコシステムズのコーポレート事業開発担当バイスプレジデント、ロブ・サルバーニョ(Rob Salvagno)氏は、今回の買収について「シスコのデータセンターポートフォリオに大きな価値をもたらすと同時に、ソフトウェアを中心としたソリューションへの移行を進めるシスコ全体の方向性に沿ったものです。Springpathの持つファイルシステム技術はハイパーコンバージェンスに特化して開発されたものであり、急成長を続けるこの分野において長期的な差別化を実現するものだと確信しています。この買収によって、シスコはお客様やパートナーに対してデータセンターのイノベーションに必要なシンプルさや俊敏性を提供できるようになるものと期待しています」と述べている。