ビジネスを円滑にするために行われる「接待」。以前に接待の必要性についてマイナビニュース会員にアンケートを行ったが、今回は「接待費が会社の経費から落ちない場合、いくらまでなら自腹を切るか」を質問してみた。

Q.接待費が会社の経費で落ちない(自腹負担が必要)な場合、いくらまでなら自腹を切りますか?

自己負担なら接待はしない 49.4%
~5,000円 24.8%
~1万円 15.6%
~2万円 3.6%
~3万円 1.7%

接待費が会社の経費で落ちない場合、いくらまでなら自腹を切りますか?

Q.その理由を教えてください

自己負担なら接待はしない

・「仕事の一貫なので、自己負担はあり得ないと思うから」(38歳男性/不動産/営業関連)
・「公私混同すべきではない」(38歳男性/建設・土木/事務・企画・経営関連)
・「仕事なのに自腹は明らかにおかしい」(36歳男性/サービス/技能工・運輸・設備関連)
・「そのような指示は断る。認めてしまうと際限がなくなりそうだから」(59歳男性/教育/専門サービス関連)
・「会社自体が接待を推奨しておらず、自己負担で接待をしていることが分かったら問題になってしまうので」(29歳女性/ソフトウェア・情報処理/営業関連)

~5,000円

・「仕事上の経費は会社持ちにしてほしいが、時として、結局自分のためになったということもあるので。ここぞというときには予算オーバー分、自腹もやむなしかと」(57歳男性/放送・新聞/クリエイティブ関連)
・「仕事の成果をあげることにつながるのであれば、長い目でみて投資すると考えて」(39歳男性/官公庁/公共サービス関連)
・「無理のない範囲となると、数千円以内」(35歳女性/海運・鉄道・空輸・陸運/事務・企画・経営関連)
・「いちいち申請するのが煩わしいときもあるので、このくらいなら許容範囲です」(33歳女性/広告・出版・印刷/クリエイティブ関連)
・「仕事抜きで話を聞きたい魅力ある人もいるので」(52歳男性/広告・出版・印刷/営業関連)

~1万円

・「やはり人のつながりは大事だし、多少なら」(33歳男性/教育/公共サービス関連)
・「バックマージンや、成績を考えてそれくらいなら、迷わず出す」(56歳男性/ガラス・化学・石油/販売・サービス関連)
・「付き合いの程度によるが、これくらいならメリットが高いと思われるから」(40歳男性/医療・福祉・介護サービス/専門サービス関連)
・「お世話になっている方に恩返しをしたいから」(53歳男性/海運・鉄道・空輸・陸運/IT関連技術職)
・「会社の接待費じゃとても足りないので仕方ない」(52歳男性/エステティック・美容・理容/その他技術職)
・「仕事がうまく進められるなら何とか小遣いの範囲でやり繰りできる金額」(46歳男性/日用品・雑貨/営業関連)

~2万円

・「仕事が取れるなら出すが自分の給料ならこれくらいが限度」(54歳男性/精密機器/メカトロ関連技術職)
・「相手への感謝の気持ちは表したいが、接待が自分や会社の業績に直結するとは限らないので、あまりお金もかけられない」(48歳男性/その他電気・電子関連/技能工・運輸・設備関連)
・「大変お世話になっている人には、仕方がありません」(49歳男性/不動産/その他・専業主婦等)
・「自分の身分相応と考えられる金額だから」(57歳男性/信用組合・信用金庫・労働金庫/事務・企画・経営関連)
・「出世が見込めるならやむを得ない!!!」(36歳男性/専門商社/営業関連)

~3万円

・「そもそも自己負担などあり得ないことだが、もしもに備えて財布には3万円入れてある。その範囲内でならば使ってもいい」(56歳男性/医療・福祉・介護サービス/専門サービス関連)
・「ものにもよるが、接待を通して商談が決まるならこれくらいなら致し方ないと考えてるから」(24歳男性/食品/その他・専業主婦等)
・「今後のことを考えたら、ケチリたくない」(56歳男性/不動産/営業関連)
・「経営者なので」(49歳男性/フードビジネス/販売・サービス関連)

総評

「接待費が会社の経費で落ちない場合、いくらまでなら自腹を切れるか?」という問いに対して、半数以上の人が選んだ答えは「自己負担なら接待はしない」という回答だった。会社でそのような行為を禁じられているから、というコメントもあったが、多くの人は「接待はあくまで仕事なので、身銭を切って接待をすることはしたくない」という気持ちが強いようだ。

次に多かったのは、「~5,000円」で、24.8%の人がこれを選んだ。1回の飲食代くらいを想定している人と、打ち合わせを喫茶店でするときのお茶代、帰りのお土産代くらいは感謝の気持ちとして出したい、という声もあった。

以下「~1万円」「~2万円」「~3万円」と値段の低い順に並んだが、いずれの回答も「成績や人脈作りのためなら仕方ない」とメリットを考えて割り切っている様子が窺えた。また、もし会社を辞めたときには個人的なコネクションが重要になってくるから、と先を見据えた"先行投資"と考えている人もいた。

"接待"という行為に対して、否定的な意見も肯定的な意見もみられた今回のアンケート。接待を会社のためと捉えるか、自分のためと捉えるかによっても、大きく見解が変わってきそうだ。

調査時期: 2017年7月13日~2017年7月14日
調査対象: マイナビニュース会員
調査数: 男女589名
調査方法: インターネットログイン式アンケート