地球と太陽の間を月が横切って太陽が隠れる皆既日食が米時間21日(日本時間22日未明)、米国西部の太平洋岸から東部の大西洋岸までの広い範囲で観測された。

画像1米国で21日観測された皆既日食(NASAテレビから)(NASA提供)

画像2 観測されたダイヤモンドリング(NASAテレビから)(NASA提供)

画像3 NASAの太陽観測衛星SDOが宇宙から捉えた日食。黄色く光った太陽が手前を横断する月で欠けている(提供・NASA/SDO)

図 米国で皆既日食が観測できた帯状地域(グレーのライン)(提供・NASA)

米航空宇宙局(NASA)は独自の「NASAテレビ」で多くの観測地から多数の市民や観光客らが世紀の天体ショーに熱狂する様子を専門家の解説付きで中継し、中継画像を公開した。NASAはまた、太陽観測衛星「ソーラー・ダイナミクス・オブザーバトリー」(SDO)の観測画像なども公開した。

NASAなどによると、皆既日食は西海岸のオレゴン州から中西部ミズーリ州、南部サウスカロライナ州まで14州の長さ約4200キロにわたる帯状の地域で観測できた。皆既日食の終わりに月の地形の隙間から太陽光が漏れる「ダイヤモンドリング」も各地で観測でき、NASAテレビは、ダイヤモンドリングの瞬間に大歓声が沸く様子も中継した。皆既日食は太陽活動を調べる絶好の機会で、NASAテレビは興奮しながら解説する研究者の様子も伝えている。

国立天文台によると、日本で皆既日食を観測できるのは約18年後の2035年9月2日になるが、部分日食は2019年1月6日に日本各地で観測できる。

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