安川電機は8月21日から、クレーン専用インバータ「CR700」を発売すると発表した。

近年、産業界をとりまく環境は、モータのトップランナー規制に代表されるグローバルでのエネルギー効率規制の強化、インダストリー4.0を始めとするIoTを利用した生産性向上への関心の高まりなど変化している。また、顧客が抱える課題やニーズは、アプリケーションごとで多岐にわたっている。

同社は、これらのニーズに応えるため「多才」「使いやすさ」「安心」をコンセプトに従来のインバータシリーズを刷新し、一般産業用機械や設備に適した汎用製品および用途に特化したアプリケーション別製品を準備しており、そのシリーズ第1弾として、2016年4月に一般産業用途向けの「GA700」を発売した。そして今回、そのシリーズ第2弾として、クレーン用途に特化したCR700を発売する。

クレーン専用インバータ「CR700」

同製品は、「ブレーキシーケンス機能」を持ち、起動時や停止時に荷重を保持するのに必要なトルクを素早く確保し、ずり落ちを防止することができる。また、モータ2台で昇降の共つりを行う場合や走行を行う際に、左右のバランスを崩さないように位置やモータ負荷バランスをインバータが自動で制御する「斜行防止機能」で、安定した稼働を可能にし、現場の信頼性・操作性を向上させる。そのほか、「荷振れ抑制機能」により、特別なセンサがなくても横走行時の荷振れを抑制しながら運転でき、熟練の操作員以外でも荷振れせず早く荷物を運搬することが可能になり、タクトタイムも短縮するという。

なお、製品容量ラインアップは、 3相200V 0.4~110kWが計19機種、3相400V 0.4~315kWが計25機種となっている。