俳優の山田孝之が、映画『ハード・コア-平成地獄ブラザーズ』(2018年公開)の主演を務めることが11日、わかった。

左から荒川良々、山田孝之、佐藤健

同作は、狩撫麻礼&いましろたかしにより1991年に発表された同名コミックを実写化。世間に馴染めず、埋蔵金堀りの仕事をする権藤右近(山田)と、右近が心を許せる友人の牛山(荒川良々)、エリート商社マンで2人を見守る右近の弟・左近(佐藤健)が1体のロボットを見つけたことにより、運命が変わっていく。

山田が2作目となる映画プロデュースを果たし、『山田孝之の東京都北区赤羽』『山田孝之のカンヌ映画祭』『映画 山田孝之3D』などで山田と組み、盟友でもある山下敦弘監督がメガホンを取る。山下監督は「なんで今『ハード・コア』を映画化するの?』と、ある友人に言われました」と明かし、「ともかく傑作マンガ『ハード・コア』を前にしてご時世もキャリアもへったくれも無いです」と断言した。

山下監督はさらに「山田孝之の口から『山下さん「ハード・コア」って読みました?』っていう言葉が飛び出して早5年。もうこれはやらねばというか、やる運命というかハッキリ言って使命にも似た境地です」と心境を吐露。原作を初めて読んだ時は「とにかく興奮しっぱなし」と振り返り、「気付いたら主人公の右近より歳とってました。そんな普通のオッさんがマンガ界の中でも純度の高い『ハード・コア』を監督します。是非とも楽しみにしていてください」とアピールした。

また、作画のいましろは「なんというのか、この漫画を実写でやろうという人達が現れるとは思ってもみませんでした。楽しみです」と、期待を寄せる。原作の狩撫は「最下層の男たちの世間とのギクシャク、それに尽きます。山下敦弘は良き映像作家である、と思います。映画に期待しています」と語った。

山田孝之コメント

全くどうしようもなく不器用な男の生き様を見ていると、イライラしてくる。でも嫌いになれない。この男の不器用さは自分に足りない部分なのでは?とすら思えてくる。そして男たちの結末に、僕は泣いた。それはきっと、曲がった世界を真っ直ぐ生きる男の姿、そこに間違いなく憧れがあるからだろう。

佐藤健コメント

山田孝之ファンとしては、山田孝之との兄弟役と聞き2秒で出演を決めました。詳しく話を聞いていくと、素敵な共演者の方々、原作、そして山下監督とご一緒できるとのことで、棚から牡丹餅的な気持ちです。不思議な魅力を漂わせる映画になればいいなと思っております。ご期待ください。

荒川良々コメント

オファーを頂いて、自分が生きてくうえでのバイブル『ハード・コア』の映画化、「やっっっと来た!」と感じています。
山下監督と、10年程前に下北沢の居酒屋で初めてお会いした時に『ハード・コア』の話しになり映画化になるなら牛山の役は自分しかいないという話しをしたとかしないとか…まさか実現するとは、初めての山下組! 死ぬ気でやります!
山田孝之さんとは2度目の共演です。今回はガッツリです。食うか食われるか! 下から見るか上からみるか! 相手にとって不足なし! 首を洗って待ってろよ! 佐藤健さんとは、今回が初対面です、よろしくお願いします。
現在邦画はビックリする程漫画原作ばかりです……。原作を読んでいる方にも、読んでいない方にも楽しんでもらえるような、スゴイ映画になるよう一生懸命に挑む所存です! 乞うご期待!!
役作りは完璧に仕上がってます! 早く始めて下さい!

(C)狩撫麻礼 いましろたかし/KADOKAWA刊