博報堂DYメディアパートナーズと博報堂DYデジタル、デジタル・アドバタイジング・コンソーシアム(以下、DAC)は8月7日、3社共同で、デジタル広告によるリアル店舗での購買効果を測定する「購買トラッキングツール」の提供を開始した。

ツール提供の背景には、従来のデジタル広告では、クリック率などのWeb指標を用いた効果測定は可能であった一方、実店舗での購買に広告がどの程度寄与しているかを測定することは困難であった点や、既存の購買トラッキングツールでは、購買効果を測定可能なサンプル・データ量が不足しているなど、チャネルや配信媒体が限定されてしまうという課題があった。

今回3社が提供を開始した「購買トラッキングツール」は、博報堂DYグループが保有する大規模購買アクチュアルデータ(ID付POSデータやレシートデータなどの店舗での商品・サービス販売時に記録されるデータ)を活用することにより、複数のチャネル・媒体を横断した形で、デジタル広告によるリアル店舗での購買効果の測定を実現する。

これにより広告主は、リアル店舗での購買指標をKPIとしてデジタル広告活動のPDCAサイクルを実施することが可能となる。

同ツールのリリースに先駆けて行った実証実験では、アルコール飲料・医薬品・インスタント食品等の複数のカテゴリーにおいて、購買効果を検証するためのサンプル・データ量が十分確保できることを確認。博報堂DYグループのオリジナル高精度広告配信ソリューション「POS-AD」を用いた検証においても、広告接触者と非接触者で最大2.1倍の購買効果が得られたことを確認した。

なお、同ツールは、博報堂DYグループの「生活者データ・ドリブンマーケティング対応力の強化」および「生活者データ・マネジメント・プラットフォーム(生活者DMP)」の構築の一環として提供するもの。

これにより、「マーケティングの戦略立案」から「クリエイティブ企画・制作」「メディアプランの策定」「広告配信の実施」「実購買も含めた効果測定・検証」までのマーケティングPDCAサイクルをワンストップで実現していく。