米Microsoftは8月2日 (現地時間)、Windows InsiderのFastリングに「Windows 10 Insider Preview Build 16257」(PC向け)の提供を開始した。過去20年以上も変更が行われてこなかったWindowsコンソールの標準カラースキームを刷新、また前日に公表した「Eye Control」(Beta)を実装した。

コマンドラインで使用するWindowsコンソールのカラースキームは、CRTディスプレイではバランスよく表示されていたが、よりコントラストの高い今日の液晶ディスプレイでは明るい色に対して青のようなダークな色が読みづらくなっていた。新しいカラースキームはモダンな液晶ディスプレイにおいてダークな色がよりはっきりと表示され、明るい色とのバランスが向上する組み合わせになっている。すでに液晶ディスプレイにおいてカスタムカラー設定で使用しているユーザーが多いことから、カスタム設定が維持されるようにBuild 16257ではクリーンインストールした場合のみ新しいカラースキームが標準カラーになる。アップグレードした場合は、標準カラースキームは従来の色のままだ。

上の従来のカラースキームでは青が暗くなりすぎて読みにくい、下は新しいカラースキーム

Eye Controlは、筋萎縮性側索硬化症(ALS)といった疾患などによって手や足が不自由な人たちが視線でデバイスを操作できるようにするアクセシビリティ機能として開発されている。使用するには視線トラッキング機能を可能にする対応ハードウエアが必要。Build 16257は「Tobii Eye Tracker 4C」をサポートし、設定の [簡単操作] [その他のオプション] で機能をオンにする。視線トラッキングによるマウスコントロール、キーボード入力 (Shape-writingにも対応)、テキスト読み上げといった操作に対応、視線操作用の機能ランチャー「Eye Control launchpad」や視線操作用設定を備える。

これらの他、Microsoft Edgeのブラウザフレームを「Fluent Design System」に基づいたデザインに変更した。タブバーなどに透明で深みのあるアクリルマテリアルを採用、レスポンシブな動きになるようにボタンのアニメーションを改善した。またOffice Insiderに参加していれば、Officeアプリ (Word/ Excel/ PowerPoint)が3Dオブジェクトをサポートし、PC内またはRemix 3Dカタログから3Dモデルを挿入できる。