ロームは7月27日、マイルドハイブリッド自動車(MHV)など48V系電源で駆動する車載システム向けMOSFET内蔵降圧DC/DCコンバータ「BD9V100MUF-C」を開発したと発表した。

「Nano Pulse Control」を搭載した、MOSFET内蔵降圧DC/DCコンバータ「BD9V100MUF-C」のイメージ図

従来、48V電源システムを搭載したMHV車の車載システムに必須の2MHz動作を常時行いつつ、ECUを駆動させるために必要な3.3Vや5Vに、48Vから直接降圧できる電源ICは存在せず、12Vなどに中間電圧をつくり2段階で降圧する必要があった。

同製品は、高速パルス制御技術「Nano Pulse Control」を搭載し、2MHz動作時に最大60Vの高電圧入力に対して2.5Vまでの低電圧出力を可能にしたことで、周辺部品を小型化すると同時に、従来2つ以上の電源ICでしか構成できなかった高電圧から低電圧への電圧変換を"1つの電源IC"で構成できるようになるため、アプリケーションの小型化、システムの簡略化が可能となる。

なお、同製品はすでにサンプル価格1000円(税別)にてサンプル出荷を開始しているほか、12月から月産10万個体制で量産出荷を開始する予定だという。