Microsoftは26日(以下すべて現地時間)、自社のパブリッククラウドであるMicrosoft Azure上で、同日からAzure Container Instances(ACI)のプレビュー版が利用可能になったことを公式ブログで発表した。まずはLinuxコンテナ上で利用可能とし、Windowsコンテナのサポートは今後数週間内を予定している。Azure CLI(Command Line Interface)やテンプレート、Docker Hubなどのパブリックリポジトリを利用した展開も可能。

Azure CLIからコンテナを展開できる

MicrosoftはACIを利用することで、多彩なサイジングや仮想CPU数やメモリー量を正確に把握できる点や、必要以上にストレージ容量を消費せず、低コストで運用できることをアピールした。また同社は、ACIがシステムを構成するプラットフォームやアプリケーションなどの設定管理を自律的に連携させるオーケストレーションを代替するものではないと説明しつつ、オープンソースのコンテナオーケストレーションツールであるKubernetesと連携するツールをGitHub上で公開したことも報告している。

ACIコンテナからKubernetesを使ったデモンストレーション

さらにMicrosoftは5月31日に発表したDraft(アプリケーションをDockerコンテナとしてパッケージ化し、Kubernetesのクラスタへ自動展開するツール)やhelm(Kubernetes用パッケージ管理ツール)用ACIコンテナもリリースし、オープンソースコミュニティとの関わりを強めていくことを表明した。

阿久津良和(Cactus)