GMOインターネットグループのGMOクラウドは7月26日、車載コネクタを通じて車両コンディションの自動解析および、自動車の遠隔診断が可能な自動車向けIoTソリューションを開発し、サービスサイトを開設した。同日より法人向けの先行申込受付を開始し、2017年9月を目処に正式にサービス提供を開始する予定。

自動車向けIoTソリューションのイメージ

同ソリューションでは、自動車の所有者(カーオーナー)向けのスマートフォンアプリ「LINKDrive byGMO」と、自動車整備事業者向けのクラウド型スキャンツール「LINKPit byGMO」を展開する。車載コネクタは国産・輸入、メーカーを問わず電気乗用車を除く一般乗用車に対応する。

車載コネクタのイメージ

自動車の所有者向けアプリであるLINKDriveは、車両のコンディションを解析し、自動車の不調を未然に防ぐ予防整備や、気づきにくい燃費の悪化などを可視化できるという。

別売の車載コネクタは、自動車とインターネット(クラウド)を連携させ、自動車のECU(エンジンコントロールユニット)に蓄積する車両データをクラウドで収集・管理でき、これを自動車の差込口(OBDII)に接続すると、同ソリューションを利用できる。車載コネクタの価格は6000円(税別)。同社は、車載コネクタを販売する法人(販売パートナー)からの先行申込受付を開始しており、2017年秋には専用販売サイトにより個人からの注文受け付けも開始する予定だ。

一方、LINKPitは自動車整備を行う際に、入庫車両に車両を診断・調整する機器(スキャンツール)を接続し、故障コード(故障内容や原因などの故障情報のレコード)やフリーズフレーム(エンジンや排気ガスなどに影響を及ぼす故障が発生した際、その瞬間のエンジンの状況を記憶した数値)を読み取る。さらに、スキャンツールに搭載されているアクティブテスト(動作確認)機能や作業サポート機能を活用して車両整備などを行う。

車両整備に欠かせない一連の診断をタブレット端末向けアプリで実施でき、インターネット(クラウド)を介した遠隔診断も行えるサービスとなり、ジョイカルジャパンが総販売代理店となっており、7月26日から同社を通じて先行申込受付を開始。価格は初期費用が5万円(LINKPitデバイス費用)、月額費用が1万5000円。