オムロン、国際電気通信基礎技術研究所(ATR)、サンリツオートメイション、情報通信研究機構(NICT)、NEC、富士通および村田機械は7月26日、複数の無線システムが混在する環境下での安定した通信を実現する協調制御技術の規格策定と標準化、および普及を推進し、製造現場での無線の利活用を目指して「フレキシブルファクトリパートナーアライアンス(Flexible Factory Partner Alliance:FFPA)」を結成したことを発表した。

複数の無線システムが共存する工場内での無線の利活用には、無線システム間の干渉による通信の不安定化や設備稼働への影響という課題があるが、製造現場におけるこうした無線通信の課題解決に向けた試みは行われてこなかったという。

7者は、2015年6月から、複数の稼働中の工場において無線環境の評価と無線通信の実験を実施してきたほか、実際の製造現場での具体的な利用シーンを想定し、設備ごとに独立した無線システムを協調させて制御することで安定した通信を実現するための協調制御技術の提案なども行ってきたが、今回のアライアンス結成は、そうした動きを一歩進めたものとなる。

会長にはドイツ人工知能研究所(DFKI)のアンドレアス・デンゲル教授が就任しており、以下の4つの活動にメインに展開していくことが予定されている。

  1. 工場内の複数の無線システムの協調制御技術に関する規格の策定
  2. 1の規格の標準化活動
  3. 工場内の無線通信の利活用を促進するための普及啓発活動
  4. その他本アライアンスの目的を達成するために必要な活動