三井不動産は、同社が設立したCVCファンド「31VENTURES Global Innovation Fund」を通じて出資しているベンチャー企業Dronomy(ドロノミー)とのドローンの実証実験を、東京都中央区の建設現場にて7月に実施したことを発表した。

日本橋エリア上空から測量するドローン

この実証実験では、Dronomyが独自開発したドローンの自律飛行技術を使用して、三井不動産が再開発組合の一員として推進している「日本橋室町三丁目地区第一種市街地再開発事業A地区」の建設現場で空撮を行った。

現在は3階部分の一部まで工事が進行しており、施工会社の鹿島建設ほかJVの協力のもと、ドローンによる工事現場の空撮および施工中の建物の3Dモデル作成を行った。Dronomyが計測・取得したデータはクラウド上で管理されており、今後は工事の進捗管理、計測、関係者間の情報共有ツールとしての活用を検討し、各業務の効率化、人件費削減、安全管理の向上等の実現可能性を探っていくという。

また、三井不動産ではこの実証実験の実績を活かし、都市開発事業におけるテクノロジーの活用について検討を進めていく予定だとしている。

撮影した写真データをつなぎ3Dデータを作成

なお、三井不動産ベンチャー共創事業部長 菅原晶氏は、次のようにコメントしている。「三井不動産はこれまで、新産業創出のために、ベンチャー企業の支援を行ってきました。今回の実証実験はDronomyの日本進出に向けた支援の側面もありますが、同時に、当社や鹿島建設の既存の都市開発事業における進捗管理の効率化、安全性の向上の実現に向けたテクノロジーの活用について検討を進めていく大きなきっかけにもなっています。三井不動産では、新規ビジネス創出や本業強化に向け、今回のようなベンチャー企業と大企業の共創に今後も積極的に取り組んでまいります。」