カブクは、博報堂グループのコンサルティング専門会社「博報堂コンサルティング・アジア・パシフィック」と共同で、ASEAN地域におけるプロダクト開発を短期間で可能にするアジャイル型商品開発プログラム「Agile Future Emerging Program(アジャイル・フューチャー・イマージング・プログラム)」の提供を開始することを発表した。

「Agile Future Emerging Program」の3ステップ(出所:カブクWebサイト)

ASEAN地域は多くの日系企業にとって有望市場となっている一方で、各国や都市における民族・宗教・言語が非常に多様で変化も速く、生活者インサイトを捉えるにあたって、地域での「共通性」と個別の国・都市における「個別性」をどう捉え、どう対応していくのかが重要となる。しかし、「調査」、「製品コンセプト作り」、「プロトタイピング」、「製品化」という形でプロセスが分断・重複し、結果的にスケジュール・コストがかさんでしまうことが多い。

Agile Future Emerging Programは、こうした状況に対し、ビジネスデザインおよびASEAN生活者インサイト発見を得意とする博報堂コンサルティング・アジア・パシフィックと、プロトタイピング以降を得意とするカブクが相互補完することで、「調査」、「製品コンセプト作り」、「プロトタイピング」、「製品化」までのプロセスを効率的に運営し、よりクオリティの高いサービスを提供することができるのが特徴。

通常、メーカーが自動車などのプロトタイプを自社製作する場合、クレイモデルを作成した上で工作機械の導入や工場ラインの変更などが必要となり、多大なコストと時間がかかっていた。また、各工場で製作したパーツの輸送や組み上げに関しても、地理的に分散した場所ではコストや時間の増加要因となっていた。

このプログラムでは、カブクのデジタル製造サービスと提携関係にある日本通運とのグローバル流通ネットワークと連携・活用し、製造と輸送を一体化することで、リードタイム・コストの低減・圧縮を可能としている。すべてのステップを通じて常に現地生活者からのフィードバックを受けながら、短期間(3~6ヶ月間が目安)に現地の多様性を加味した形で、商品・サービス開発が行えるということだ。