NTTスマイルエナジーは7月25日、経済産業省資源エネルギー庁の補助事業である「バーチャルパワープラント(VPP)構築実証事業」に関して、一般社団法人環境共創イニシアチブから補助金の交付決定通知を受領し、実証事業を開始したことを発表した。

同実証事業は、電力自由化や電力システム改革が進む中、社会全体として効率的なエネルギー利用に資するエネルギーインフラの基盤構築に向けて、従来にない新たなエネルギーマネジメントの実現をめざすもの。具体的には、電力系統に点在するカスタマの機器をIoT化することで一括制御し、各設備から捻出できる需給調整力を有効活用し、あたかも1つの発電所(仮想発電所)のように機能させる仕組みの構築の実現を目指しており、これにより、電力系統における需給調整力が増強され、再生可能エネルギー電源のさらなる導入が可能になるという。

同社は、同実証事業において、送配電ネットワークから親アグリゲータ(関西電力)経由で指令を受け、リソースアグリゲータとして家庭に設置された設備(蓄電池システム)を遠隔でコントロールすることで、電力需給に関する調整を行う役割を担うとのことで、平成29年度においては、以下の2点を行う計画だという。

  • 送配電ネットワークからの指令に対する応答、および蓄電池システムへの指令の実施
  • 家庭に設置された蓄電池システムの遠隔制御などの検証

なお、実施期間は平成29年7月~平成30年2月を予定しており、実施エリアは関西電力および東京電力、九州電力の管内としている。

VPP実証事業のイメージ