IBMが行う「Smarter Cities Challenge」(スマーター・シティーズ・チャレンジ)は、都市の課題を解決するための社会貢献プログラムで、同社の専門家が"プロボノ"(Pro bono/ボランティア活動)でコンサルティングし、各都市の課題解決を提案する。2010年以降実施してきた各都市は、公式Web(英文)上に掲載してあるが、世界130を超える。各都市の課題とそれに向かいどのような解決のための糸口を提案したのかも纏めてある。

この中には日本の自治体も含まれており、北海道札幌市の「効果的な温暖化対策の推進」(英文/PDF)、宮城県仙台市の「市民との効果的なコミュニケーション」(英文/PDF)、宮城県石巻市の「魅力的な都市型コミュニティーとして再生するための復興基本計画と将来ビジョン(英文/PDF)、福島県伊達市の「農業の先導的再生を実現する都市に向けて」(英文/PDF)、京都府京都市の「近未来の『歩くまち・京都』の在り方について」(英文/PDF)なども掲載されている。

現地時間20日、同社は新たに100件を超える応募の中から日本の山形県山形市を含む5つの自治体がこのチャレンジに選定されたことを発表している。そのほか選定された都市は、サン・イシドロ(アルゼンチン)、サンノゼ(米国)、パレルモ(イタリア)、釜山(韓国)。今回実施されるコンサルティングでは、同社Watsonのコグニティブ・アナリティクス機能を使ったデータ分析も活用される。山形市のチャレンジは、観光。温泉やスキー場、松尾芭蕉の有名な俳句"閑さや岩にしみ入る蝉の声"の舞台、立石寺(通称:山寺)などの歴史ある寺院や神社、夏には華やかな山形花笠まつり、秋には巨大鍋での芋煮会フェスティバルと興味深いスポットも多い山形市のインバウンドが「Smarter Cities Challenge」でどのように向上していくのか?注目される。