東武鉄道は22日、鬼怒川線小佐越~鬼怒川温泉間に開業した新駅、東武ワールドスクウェア駅の開業式典・祝賀会を実施した。日光・鬼怒川地区のテーマパーク「東武ワールドスクウェア」の玄関口として、同園の利用に便利な時間帯に列車が停車する。特急列車をはじめ、8月10日から運行開始予定のSL「大樹」もすべて停車する駅となる。

東武ワールドスクウェア駅が開業。7月22日に開業式典が行われた

東武ワールドスクウェア駅は小佐越駅から鬼怒川温泉方面へ約0.68kmの距離に位置し、ホームは1面1線。これまで「東武ワールドスクウェア」への移動は小佐越駅から徒歩(約8分)または鬼怒川温泉駅からバスだったが、東武ワールドスクウェア駅の開業により、同駅から「東武ワールドスクウェア」まで徒歩約1分とされ、交通利便性が格段に向上する。

開業式典・祝賀会には東武鉄道取締役社長の根津嘉澄氏、東武ワールドスクウェア取締役社長の宮原弘氏らが出席。駅改札前にて行われた開業式典では、出席者によるテープカットが行われた後、特急「リバティ会津111号」の到着に合わせ、「東武ワールドスクウェア」キャラクターのトム・マイムらが利用者を出迎えた。

下今市方面から特急「リバティ会津」や普通列車が到着するたび、東武ワールドスクウェア駅のホームは多くの利用者らでにぎわった

その後の祝賀会で挨拶した根津氏は、東武ワールドスクウェア駅について「平成17年8月開業の流山おおたかの森駅以来、12年ぶりの新駅。東武ワールドスクウェアの目の前に開設しました。日光・鬼怒川エリアの各観光スポットと組み合わせ、これまで以上に満喫いただける周遊ルートを提案できるようになったと考えています」と説明した。

東武グループは昨年、金谷ホテルをグループに迎え、今年は新型特急車両「リバティ」の導入、下今市~鬼怒川温泉間で運行予定のSL「大樹」など、日光・鬼怒川エリアの活性化とさらなる観光振興をめざした施策を進めている。「新駅もまさにその施策の一環。これら一連の施策を大きな契機として、ますます多くのお客様に、歴史・伝統・文化と自然が共生するこの日光・鬼怒川エリアに足を運んでいただきたい」と根津氏は述べた。

「東武ワールドスクウェア」の夏期の通常営業時間は9~17時(年中無休)となっており、。東武ワールドスクウェア駅も9~18時台にかけて「きぬ」「リバティ会津」「スペーシアきぬがわ」といった特急列車も含め、ほぼすべての列車が停車する。下今市~鬼怒川温泉間で土休日を中心に1日3往復運行されるSL「大樹」も、すべての列車が停車予定。ただし、朝・夜間の列車は同駅を通過するため、隣の小佐越駅の利用を呼びかけている。

開業当日の東武ワールドスクウェア駅の様子