三菱電機は7月19日、大容量冷蔵庫の2017年モデル新製品発表会を開催した。新製品は、WXシリーズ、JXシリーズ、Bシリーズの計8機種で、このうちWXシリーズの517Lモデル「MR-WX52C」で省エネ性能No.1を達成している。発売日はWXシリーズが8月30日、JXシリーズとBシリーズが9月15日。価格はオープンで、市場想定価格は税別27万円前後~43万円前後。

MR-WX47LC(左)、MR-WX52C(中央)、MR-WX70C(右)

三菱電機では、冷蔵庫事業における中長期戦略として「置けるスマート大容量」をキーワードに、従来機種と接地幅や設置面積は大きく変えることなく、庫内容量は拡大するという工夫を重ねてきた。

また、機能面では「家事をもっとラクに楽しく」をコンセプトに三本柱の機能を開発。-7℃の冷凍で凍らせたまま包丁がスッと入る「切れちゃう瞬冷凍」、肉や魚の長期保存に適した「氷点下ストッカーD」、LEDの光により野菜の鮮度を長持ちさせる「朝どれ野菜室」は、ユーザーからの支持も高い三菱電機の冷蔵庫の特徴的な機能になっている。

新製品では、これら「置けるスマート大容量」や三本柱の機能を継承したうえで、省エネ性能の強化を図った。8製品の詳しい仕様と市場想定価格などは最後に表でまとめたのでそちらを参照してほしい。

省電力化を実現するに当っては、薄型断熱構造の「SMART CUBE」の素材の最適化、冷気循環用の「高効率冷却ユニット」の搭載、圧縮機と冷却器の間に制御弁を加える「NEW MICLOSS」の採用などの全体的なブラッシュアップを行い、517Lモデルの場合で前年モデルと比べて約7%の省電力化に成功した。

2017年モデルは、従来のコンセプトや機能を引き継ぎながら、省エネ性能を向上させた

薄型断熱構造のSMART CUBEでは、芯材中のガラス繊維の太さを最適化することで断熱性能をさらに向上

高効率冷却ユニットでは、冷却ユニットの左右に冷却ロスを抑えるエアガイドを新たに搭載

エアガイドにより、冷却ユニットの中央を通る冷気が増え、戻り冷気による冷気ロスを低減する仕組みだ

NEW MICLOSSは制御弁の採用により、圧縮機のオン/オフ時に生じる電力ロスを抑える。さらに庫内の目標温度と実際の温度との差を検知して風量をきめ細かに制御するダンパーサーモにより、庫内のムダな冷やしすぎを抑制する

このほか、朝どれ野菜室の底に新たに「ハイブリッドナノコーティング」を施した抗菌トレイを採用した。コーティングにより、野菜から落ちる土やほこり、調味料の油、玉ねぎなどの皮、静電気を帯びた野菜くずなどといった汚れが付着しにくくなっており、トレイごと野菜室から簡単に取り外して水洗いや拭き取りができる。

野菜室の奥の底に敷かれているのが、ハイブリッドナノコーティングを施した抗菌トレイ

手前のコーナーに指を掛けることで簡単に取り外せ、シンクで手軽に水洗いできる

三菱大容量冷蔵庫2017年新製品の主な仕様(クリックで拡大))