日立パワーソリューションズは、既設の太陽光発電設備がもつ連系枠の範囲内で同じ連系点に風力発電設備を追設して、その出力を制御する太陽光発電協調型風力発電システムを開発。太陽光発電事業者を対象に、今回開発したシステムを活用する発電ソリューションサービスの提供を開始した。

太陽光発電協調型風力発電システム概要図

近年、国内では、再生可能エネルギーが電力系統へ大量に連系されたため、多くの地域で系統連系容量が不足し、新たな発電設備を連系できず再生可能エネルギーの導入拡大の阻害要因となっている。その一方で、太陽光発電においては、気象や日照時間の影響が大きく、一定量の発電が難しいため、送電線や変電所の利用率が低いという課題もあった。

同社は、これまでの納入実績やノウハウ、技術と発電出力予測技術を組み合わせ、今回の風力発電システムを開発した。また、同社オリジナルの発電シミュレータを活用し、既設の太陽光発電設備の日射条件や最大発電出力から風力発電設備の追設可能量を算出し、現地の風況と事業性の観点から、追設する風力発電設備をエンジニアリングすることで、最適な太陽光発電協調型風力発電システムを提案している。

さらに、風力発電設備の追設に必要となる環境アセスメントや、工事計画届の届出、電力会社との協議、用地の確保に掛かる各種許認可申請、輸送計画などの事業推進サポートや稼働後の保守サービスを組み合わせた、発電ソリューションサービスとして提供するという。