医療情報サービスを手がける医療情報総合研究所(JMIRI)は7月4日、薬剤師向け医療ビッグデータ無料解析アプリ「おくすり併用ランク」の提供を開始すると発表した。

同アプリは、医療ビッグデータの1つである、日本国内の院外調剤薬局の処方せんデータ「JMIRI処方情報データベース」をもとに、薬剤の併用状況や処方頻度を簡単な操作で確認できるツール。年間2000万枚規模の大規模処方情報データベースを成分単位で分析しており、調べたい薬剤を選択すると、処方頻度や併用薬がランキング形式で表示される。

アプリの画面イメージ

近年、革新的な医薬品が相次いで登場し、薬物治療の選択肢が多様化しているという。そのため医療従事者はこれまで以上に高度な技術や知識が求められるようになってきている。

同アプリを使って薬剤の使用実態を薬剤師が俯瞰的に把握することで、薬物の相互作用や服用方法に関する注意点に気づくことができ、患者が不安に感じうることなどを予見できるとしている。その結果として、効率的・効果的な服薬指導や情報提供の実践が期待されるという。

また、薬剤師の能力向上にも結び付き、患者の治療満足度向上や服薬アドヒアランスの向上を通じて、医療の効率化や医療費の抑制といった社会貢献に繋がるとしている。

今後は薬剤師以外の医療従事者を対象に、同アプリの展開を行っていく予定としている。