オンキヨー&パイオニアマーケティングジャパンは、新開発のアンプモジュール「Discrete SpectraModule」を搭載したプリメインアンプ「A-9150(S)」を7月上旬に発売する。希望小売価格は税別62,000円。レコードからハイレゾまでバラエティに富んだオーディオソースを、高品位かつパワフルに再生することを狙ったモデルとなっている。

「A-9150(S)」フロントパネル

「A-9150(S)」リアパネル

500V/μsecを超えるスルーレートとメガヘルツ帯域まで、フラットなリニアリティを実現したディスクリート構成のアンプモジュール「Discrete SpectraModule」をメインアンプの増幅段に搭載し、演奏のニュアンスや楽器の音色、響きや余韻までをリアルに再現することができる。

「Discrete SpectraModule」

MM/MC両カートリッジに対応した、独立専用基板のフォノイコライザーを搭載。MM/MCの切り替えスイッチをプッシュ式ではなくリレー式とし、基板上の経路を短縮化などすることでアナログ信号を増幅することが可能となり、レコードのポテンシャルを余すところなく再現することができる。また、電源強化によってパワーリニアリティを向上させ、安定感のある音楽再生を可能とした。電源部には大容量のEI型トランスや、カスタム設計の10,000μFの電解コンデンサーを2基搭載。電源コンデンサーからパワートランジスタまでを銅バスプレートで接続することにより、低インピーダンスで強力な電源回路を実現している。

MM/MCカートリッジ対応 独立専用基板フォノイコライザー

DACには768kHz/32bitデバイスを搭載し、D/A変換の際に音楽情報を漏らさず変換する(192kHz/24bit対応)。加えてD/A変換後に発生する高周波ノイズを除去し、従来のローパスフィルターでは対応できなかった可聴帯域外からの混変調ノイズを根本的に抑制するOnkyo独自開発のフィルター回路「DIDRCフィルター」を搭載し、音の「かたさ、デジタル臭さ」につながるデジタル音源特有のノイズから解放された、滑らかで豊かな音楽を楽しめる。

DIDRCフィルターを搭載したDAC回路

シャーシには、音質に悪影響を及ぼす高調波振動を抑制するため、凹凸のない厚さ1.6mmの鋼板を使用したフラットシャーシーを採用し、高い剛性を確保している。また、RCA端子は伝送ロスを抑えるために金メッキ仕様にし、高品位な信号伝達を可能にしている。

本体サイズはW435×H139×D331mm、重さは9.2kg。リモコンと2mの電源ケーブルなどを同梱する。入力端子は、アナログ音声入力端子×5、MAIN IN×1、デジタル入力端子×4(光×2、同軸×2)。出力端子にはヘッドホン端子×1、アナログ音声出力端子×1、2chプリアウト×1系統。定格出力は4Ω負荷時は60W+60W、8Ω負荷時は30W+30Wで、最大出力は90W+90W。S/N比は73dB以上。周波数特性は10Hz~100kHz、インピーダンスは4~16Ω(AorB)。