アーバーネットワークスは7月3日、Arbor Cloudの容量を2Tbpsから4Tbpsへと倍増し、さらに2017年末までに4倍の8Tbpsへ攻撃対策能力を増強することを発表した。この拡張の取り組みには、既存ノードのアップグレードと北米、欧州、アジア、南米の主要なトラフィック・センターにおける十数におよぶ新規ノードの導入と、東京スクラビングセンターの開設が含まれる。

Arbor Cloudは、企業顧客向けに完全運用型のDDoS防御サービスを提供しており、オンプレミスのDDoS防御とクラウドベースのミティゲーションを統合することで、ネットワーク攻撃の最中でもユーザーが最新の技法に基づいた防御を行えるようにする。

今回、スクラビングセンターの数を4倍にしてグローバルに容量を分散させることで、攻撃のミティゲーション(攻撃緩和)を迅速かつ攻撃源に近い場所で行うことができるという。この分散モデルにより、ユーザー・トラフィックを地域内にとどめることができ、場合によっては国内にとどめることも可能としている。

これにより、迅速な修復が可能なほか、クラウド・サービス・プロバイダー間での顧客の攻撃情報の共有を回避できるなど、データー・プライバシーを配慮できることで付加価値が得られるとしている。