野村アセットマネジメントと野村総研は26日、運用者の投資判断精度向上支援ツールとしての活用を目指し、ニュースやアナリストレポートなど自然言語の分析にAIを用いた実証実験を行ったことを発表した。

野村総合研究所は、長年の自然言語処理研究より生まれたテキストデータの分析・解析の技術と対話を繰り返すことで自己学習を深めるAI「TRAINA(トレイナ)」を開発している。翻訳など文章を用いたAIが、なかなかに難しいものであることは大手ITベンダーの開発者ブログなどでもたびたび見かける。日本語における僅かにしか発露されない感情の機微などは、さらに難しそうだが、野村総合研究所と野村アセットマネジメントは、ニュースやアナリストレポートやTwitterなどに現れる自然言語を機械学習、深層学習のAIで分析し、ポジティブ・ネガティブ情報をスコア化する実証実験を行った。

実験は、中立から買い推奨への引き上げ、中立から売り推奨への引き下げなどアナリストレポートに対して自然言語分析を行いポジティブ/ネガティブな文章の特徴を抽出し、これを判断モデルの教師データとし、評価対象のテキスト情報との文章類似度を比較していくことでスコア化を行い、ポートフォリオマネージャーの判断に資する精度向上を目指せるか検証するものだ。

実証実験の概要(同社資料より)

実験から得られた知見として、アナリストレポートにおける分析では、人間が定性的に把握している特徴を定量的なスコアによって引き出せることが可能であること、ニュースや数百字程度と一般には言われるマイクロブログなど短いものでもスコア化し、一定程度活用することが可能であり、投資判断を支援できる可能性が示唆されたと発表している。

両社は、日本語のアナリストレポート解析およびスコア化は国内運用会社としては初の本格的な取り組みであるとして実証実験での成果を野村アセットマネジメントは資産運用業務における投資判断精度の向上に、野村総合研究所は「TRAINA/トレイナ」の活用を通じた経営課題/業務課題の解決にそれぞれ継続的に取り組んで行く。