富士通は、台湾富士通とともに台湾ナショナルスーパーコンピュータセンターに新スーパーコンピュータシステムを構築することを発表した。同システムの本稼働は2018年5月が予定されている。

新システムは、富士通のPCサーバ「FUJITSU Server PRIMERGY(プライマジー)」の次期モデルを含む715台のサーバで構成されるPCクラスタシステム。計算ノード631台にはIntelのサーバ向けCPU「インテル Xeon プロセッサー・スケーラブル・ファミリー(開発コード名:Skylake)」を採用し、2.13ペタフロップス以上の理論演算性能を実現する。また、アクセラレーターノード64台にはNVIDIA社のGPU「NVIDIA Tesla P100」を採用し、GPUの理論演算性能は1.35ペタフロップス以上に達する。システム全体での理論演算性能は、3.48ペタフロップス以上となる見込みだ。

また、各計算ノード間は、最新の高速インターコネクトである「Intel Omni-Path Architecture」で接続され、富士通および富士通研究所が持つ高速化技術によって、高い並列演算性能を実現する。さらに、最先端の富士通の冷却技術を採用し、効率的に冷却することで省電力を実現するという。

なお、台湾ナショナルスーパーコンピュータセンターは、1991年に設立された台湾唯一の国立スーパーコンピュータセンター。台湾の研究機関、民間企業および海外研究者が、国際的な人材交流や共同研究の促進などに活用している。今回、新システムに刷新することで、さらなる研究の加速に加え、AIやビッグデータなどの新たな研究分野に対応した研究基盤となる見込みだ。