アジレント・テクノロジーは、同社のトリプル四重極液体クロマトグラフィー質量分析装置ファミリーの最新製品として、「Agilent Ultivo トリプル四重極 LC/MS」を発表した。

このたび発表された「Agilent Ultivo トリプル四重極 LC/MS」(以下、Ultivo)は、トリプル四重極LC/MSシステムで定量分析を行う食品および環境分野のルーチン分析向けの分析装置。堅牢な性能や優れた稼動時間、容易なメンテナンスを実現しつつ、設置面積を従来より70%縮小している。これにより、ラボを拡張することなく分析のスループットを大幅に向上できるという。

また、Ultivoは複雑なサンプルマトリックスにおいても再現性および信頼性の高い分析が可能で、イオン透過率の向上により優れた感度を実現している。診断機能が改良され、機器に発生する問題を迅速に突き止めることが可能になり、ダウンタイムを最小化することができる。さらに、真空を破ることなくイオンインジェクタを交換できるVacShield真空システムが搭載され、高い耐久性でメンテナンスを容易に行えるようになっている。

なお、環境分析ラボであるESC Lab Sciencesのジョニー・ミッチェル社長は、「大きな成長過程にある当社の生産ラボにとって、同じラボスペースに設置できる機器が増加することは重要な意味を持ちます。それができなければ、施設拡大のために莫大な建設費を投じることになっていたでしょう。」と語っている。

また、アジレント・テクノロジーの質量分析部門バイスプレジデント兼ジェネラルマネージャーであるモンティ・ベネフィール氏は、次のように述べている。「アジレントは、お客様の声に積極的に耳を傾け、革新技術ソリューションを継続的に開発することでそのニーズに応えてきました。Ultivo は革新的で『目的に適った』トリプル四重極 LC/MS です。驚くほどコンパクトでありながら、通常であれば大型機器でしか得られない優れた性能を発揮します。お客様からの反響も好評です。Ultivo は現在の、そして今後数年の LC/MS 環境を大きく変えることになるでしょう。」