大和リビングマネジメントと東京電力パワーグリッドは20日、賃貸住宅の快適な住環境に向けたIoT共同実証実験を8月1日から行うことを発表した。実証実験は大和リビングマネジメントがサブリース事業を行う賃貸住宅入居者50世帯の協力を得て行うもので、二つのIoTプラットフォームがAPIで連携、家電製品の自動運用・制御で快適な住環境を提供しようというものだ。

IoT共同実証実験の全体構成(同社資料より)

東京電力パワーグリッドは家電製品ごとの電気の使用状況から電気使用量予測を可能にするIoTプラットフォームを日立、パナソニックとともに昨年11月から試験を重ね構築しており、大和リビングマネジメントが提携するNECパーソナルコンピュータとキュレーションズが共同で開発するIoTプラットフォーム「plusbenlly(プラスベンリー)」とがAPIで連携する。

各戸の分電盤に設置される電力センサーからのデータが東京電力PGプラットフォームに、温度や湿度を測定する環境センサー付マルチリモコンからのデータがplusbenllyにと、それぞれにデータが集まるが、双方のデータを解析・活用することで、快適性やエネルギー効率の高い家電製品の自動運用・制御を実現し、賃貸住宅への本格導入を目指す。

将来的には、音声による家電コントロール、生活リズムを活かした自動運用についての実験も予定しており、大和リビングマネジメントでは、光熱費をセットにした賃貸モデルやサイバー攻撃に関わる保険商品など豊かで安全な賃貸ライフに向けた方策を具現化していく構えだ。