3Dプリンタや大判インクジェットプリンタの製造・販売を手掛ける武藤工業は20日、3Dプリンタ用セラミック材料の試験販売を開始することを発表した。

プリント後に燃焼炉で焼き固めた状態の試作品画像

同材料はノリタケカンパニーリミテド製で、石膏を材料としてフルカラーの着色ができる、3DSYSTEMS製の「ProJet CJP x60 シリーズ」で試用が進められており、造形時に必要となるバインダ(接着剤)は、石膏にも用いる接着剤がそのまま利用できる。3Dプリンタで造形したあと燃焼炉で焼き固めることで、アルミナを主成分とする白く多孔質なセラミック造形物を得ることができる。

このセラミック材料を用いることで、独自デザインの、また3Dプリンタでの設計によるオリジナル作品の造形が可能となり、美術工芸分野のみならず、設計モデルの作製・医療、電子機器部品などへの応用が期待されるとしている。

また、6月21日~23日に東京ビッグサイト(東京都江東区)にて開催される「第28回 設計・製造ソリューション展(DMS)」の同社ブース(小間番号:41-44)では、同セラミック材料の出力サンプルを参考出品し、試験販売が行われる予定となっている。

なお、今後は「ProJet CJP x60 シリーズ」と組み合わせた販売を目指し、3DSYSTEM協力のもと、機器の品質検証を進めていくとのことだ。