ビジネスシーンで、毎日のように使われるメール。このメールのやり取りで、不快な思いをしたことはないだろうか。そこでメールにまつわるトラブルについて、マイナビニュース会員に聞いてみた。 同調査では、ビジネスパートナーから受信したメールの書き方(敬語の使い方や定型の文言)で不快に思った経験はあるか聞いた。結果は49.0%(149人)が「ある」、51.0%(155人)が「ない」となり、ほぼ半数が不快に思った経験があることがわかった。

続いて、「ある」と答えた回答者に具体的にどのような点が不快に思ったか聞いた。回答の中から、興味深い回答を筆者の独断でピックアップしたので、紹介していこう。

不快に思ったビジネスパートナーからのメール

  • 「敬語と尊敬語、謙譲語が混じっている」(34歳男性 / 東京都 / 既婚 / コンピューター機器 / メカトロ関連技術職)
  • 「敬称の使い方や、謙譲語の使い方がめちゃくちゃな文章」(45歳男性 / 福井県 / 既婚 / 医療用機器・医療関連 / 営業関連)
  • 「~になります、という使い方が間違っていて不快」(34歳女性 / 東京都 / 未婚 / 食品 / 事務・企画・経営関連)
  • 「絵文字を使われると、むっとします」(57歳女性 / 北海道 / 既婚 / その他 / その他・専業主婦等)
  • 「後輩からの絵文字を多用した文章には不愉快さを感じた」(44歳男性 / 奈良県 / 未婚 / 専門店 / 販売・サービス関連)
  • 「"!"はともかく、"あああぁぁ! "といった大げさな表現や"ごめーーん!! 修正版送るね☆"など、ひどい時は顔文字まで入ってくる」(33歳男性 / 神奈川県 / 既婚 / その他電気・電子関連 / メカトロ関連技術職)
  • 「突然タメ口になる」(26歳女性 / 福島県 / 未婚 / 官公庁 / 事務・企画・経営関連)
  • 「LINEのメッセージのような書き方をしているメールに不快感」(52歳男性 / 神奈川県 / 既婚 / システムインテグレータ / IT関連技術職)
  • 「メールの最初に挨拶文がない」(66歳男性 / 大阪府 / 既婚 / サービス / 事務・企画・経営関連)
  • 「要点だけ書けばいいのに、挨拶から始まる」(60歳男性 / 神奈川県 / 既婚 / その他 / 事務・企画・経営関連)
  • 「要点を箇条書きせず、長々としたメールが不快。何を言いたいのかはっきりしない」(53歳男性 / 埼玉県 / 既婚 / その他メーカー / 事務・企画・経営関連)
  • 「要件だけを箇条書きして送られてくるメール。社会人としての最低限のマナーが欲しい」(56歳男性 / 鹿児島県 / 既婚 / 医療・福祉・介護サービス / 専門サービス関連)
  • 「丁寧過ぎる」(35歳男性 / 福島県 / 既婚 / ホームセンター / 技能工・運輸・設備関連)
  • 「丁寧に伝えようとしすぎて必要以上に長い文章になったり、余計にわかりにくくなっていると、本末転倒だと思い不快に思います」(37歳男性 / 愛知県 / 既婚 / 広告・出版・印刷 / クリエイティブ関連)
  • 「急いでいたのか名前が間違っていた」(47歳女性 / 秋田県 / 既婚 / ビル管理・メンテナンス / 専門サービス関連)
  • 「改行しないで送る人。読みにくい……」(40歳女性 / 埼玉県 / 既婚 / 流通・チェーンストア / 販売・サービス関連)
  • 「業務連絡の一斉送信でCC欄に知らない人のアドレスも記載されていて不快に思いました。問題のない内容でも誰に送ったのかわからないように配慮して欲しい」(50歳女性 / 福島県 / 未婚 / サービス / その他・専業主婦等)
  • 「名前の後に、殿をつけてくる」(44歳男性 / 神奈川県 / 既婚 / サービス / 事務・企画・経営関連)
  • 「いつもお世話になっておりますというが、初めての相手にいうことではないから」(42歳女性 / 千葉県 / 既婚 / 広告・出版・印刷 / 事務・企画・経営関連)
  • 「上から目線でへりくだり文書」(58歳男性 / 宮崎県 / 既婚 / その他 / 事務・企画・経営関連)
  • 「最後に「以上」と書いてある」(55歳男性 / 神奈川県 / 既婚 / その他電気・電子関連 / 事務・企画・経営関連)

総評

今回の調査では、約半数がビジネスパートナーから受信したメールで不快な思いをした経験があると回答した。

敬語、尊敬語、謙譲語の使い方を間違えていることが不快、という声が多かった。絵文字を使用している、あるいは文面がタメ口になっている、というのは送り手の緊張感のなさが原因か。改行しないで送られてきたメールが読みにくいという問題は、スマートフォンなどモバイル機器で作成・送信したメールをPCで読む際に起こりがち。個人情報の取り扱いという観点からは、メールの一斉送信におけるBCC、CCの使い分けに慎重を期したい。

最後に「以上」と書いてあるのが不快という声もあった。紋切り型の文面は、時として上から目線のように感じてしまうことがある。電話なら声色から相手の"温度"を感じ取れるが、メールでは行間から読み解くしかないため、こうした行き違いが生まれてしまうのだろう。

メールの最初に挨拶文がないことを不快に感じる人がいる一方で、挨拶から始まるメールに不快感を訴える人がいた。また要件だけを箇条書きしたメールを不快に感じる人がいる一方で、要点を箇条書きしていない長々としたメールに不快感を訴える人もいた。

回答内容を確認していて、筆者もいくつか思い当たるふしがあった。考えさせられたのは、ビジネスメールにおけるマナーの尺度は人によって異なるということ。誰にも不快な思いをさせないメールを書く、というのは、簡単なようでいて実はとても難しいことなのかも知れない。

調査時期: 2017年6月15日
調査対象: マイナビニュース会員
調査数: 会社員304名
調査方法: インターネットログイン式アンケート

※写真と本文は関係ありません