7月14日、京王線府中駅南口に直結する商・公・医・住一体型の複合施設「ル・シーニュ」が開業する。開業に先駆けてこのほど、施設デザインのコンセプトや出店予定テナントなどを公開するともに、「ル・シーニュ」のテーマである「ツナガルたのしさ」を表現する開業記念のスペシャルイベントが発表された。

商・公・医・住一体型の複合施設「ル・シーニュ」

「ル・シーニュ」は、地下1階から地上4階までは商業ゾーン「SHOP PODS」として物販店舗・飲食店舗・サービス店舗・クリニックなど87店舗が入居(7月14日時点)。地下2階と5階・6階部分は公共施設、また、7~15階は野村不動産の分譲住宅「プラウド」を含む住居ゾーンとなる。

「ル・シーニュ」の構造

府中はかつて、東京・埼玉・神奈川の一部にまたがるようにあった広大な「武蔵国」の国府が置かれた場所。「武蔵国」中心地としての面影は、史跡・祭り・自然などの形で現在に息づいている。現在の府中の中心地区となる京王線府中駅前に位置する「ル・シーニュ」は、利便性の高い交通アクセスを有する中心的都市機能と、大國魂神社の参道であるけやき並木を中心とした豊かな自然環境に近接しており、「府中らしさを継承した"祭りのにあうまち"」をテーマに掲げて施設計画を行ってきた。

府中駅を降りて目の前に広がるファサードは、大きな門型のデザインを採用しており、開かれたガラスのカーテンウォールからは商業のにぎわいがあふれ出し、周辺の街並みと呼応して来街する人々を迎え入れるエントランスとなる。また、けやき並木に面した壁面は、木調の格子で覆うことで、街並みに溶け込んだ歴史と伝統を感じられる新しい参道の風景を目指した。

巨大な光壁「あかり舎(あかりや)」は、府中の歴史・文化・自然を織り込んだ「ひかり」をテーマとしている。円弧を組み合わせたひとつのシンプルな幾何学形状が、近い目線では大きさを変えながら展開し、複雑な文様を描き出す。文様を壁全体で見ると、あふれる光が折り重なるような、巨大な一枚絵が浮かび上がる。

「あかり舎(あかりや)」のデザイン(一部)

また、さまざまな光の仕掛けも用意し、季節ごとに彩豊かに街を照らす。単純な形から生まれた揺らぎのある文様は、見る人によって木漏れ日を感じたり、満開の桜やせせらぎとなったり、駅前に多様な風景を作り出す。

施設の2階に位置するコミュニティ&イベント広場として、ペデストリアンデッキで府中駅と直結した「ギグ・コート」を設定。「GIG(ギグ)」とは英語のスラング(俗語)で、音楽やシアターなどのライブパフォーマンスを楽しんだり気に入ったりすること。施設のギグとなるさまざまな催しで、人が集まる場所=「COURT(コート)」になってほしいという想いが込められている。

また、再開発が始まる前、駅前広場とけやき並木をつないでいた小径を復刻した「パサージュ」は、「PASS(つなぐ)+AGE(時代)」で、かつての府中の面影を今の府中へつなぐ道という意味も持っている。

地下1階から地上4階までの商業ゾーン「SHOP PODS」のテーマは"ネオマルシェ(新しい市場)"であり、永らく仮設店舗で営業していたおなじみのお店や、新たな魅力を添えるお店がそろう。都市型ライフスタイルと府中の個性を融合させ、人やコトとのつながりを創出する商空間を目指す。

「SHOP PODS」の店舗一覧(※一部店舗については、グランドオープン時に店舗名称等異なる場合がある・2017年6月14日時点)

「SHOP PODS」の店舗一覧(※一部店舗については、グランドオープン時に店舗名称等異なる場合がある・2017年6月14日時点)

地下1階は、食を通じて府中で暮らす地域の人々とツナガル、食品とサービスのフロア。1階は、街とツナガルエントランスフロア。以前からこの地で人々に愛されてきたお店や新しく仲間となったお店など、カジュアルな飲食店舗やコンビニエンスストア、花店などが集結し、街との一体感を創出する、親しみやすく歴史・文化を感じさせるフロアとなる。

2階は、ペデストリアンデッキで駅とツナガル、にぎわいの中心となるグランドフロア。おなじみのお店や、今までなかったお店が並ぶ。また、駅と街をつなぐパサージュとなる「ル・シーニュ」のシンボルフロアにふさわしく、中央のコミュニティ&イベント広場「ギグ・コート」や吹き抜けが、解放感や明るさにあふれた賑いの空間を演出する。

3階は、家族や仲間とツナガル、雑貨店やカフェ・レストランゾーン「DELI POD」など、みんなで集い楽しむコミュニケーションフロア。明るくカジュアルな空間で皆様のライフスタイルを彩る。4階は、地域の暮らしにツナガル、クリニック、トラベル、ヘルス&ライフ店舗、スクールなどがそろうサービスフロア。くつろぎの空間で皆様のいきいきとした毎日をサポートする。

府中市民の新しい活動の場として、地下2階は府中市立府中の森芸術劇場分館を設置。全室防音機能が施された4つの音楽練習室があり、合唱、太鼓、バレエをはじめ、ヨガやリトミック等で幅広く利用できる。貸出備品は有料(一部無料)。5~6階の市民活動センター「プラッツ」は、市民活動に利用できる作業スペースや大小7室の会議室、284人の収容人数を誇るホール「バルトホール」など、市民生活をより豊かにする開かれた施設となる。

第一音楽練習室

バルトホール

7月12日と14~16日には、一般公開が世界初となるpopping flash systemを使用したイベント「みんなでシェアする 府中でJUMP」を実施する。2階「ギグ・コート」に専用のミニスタジオを作り、24台のカメラで360度から撮影。写真をつなぎ合わせて、まるで空中で止まっているような動画を作成し、参加者にプレゼントする。参加者が動画をシェアしていくことで、「ル・シーニュ」と来場者のツナガりや、来場者同士のツナガりを創出する。

また7月14~16日には、「ル・シーニュ」の開業を記念して、府中駅南口の商業施設である伊勢丹、フォーリス、くるる、ル・シーニュ、さらに府中駐車場管理公社、まちづくり府中が合同で先着プレゼントイベントを開催。ル・シーニュの開業をきっかけに、府中駅南口のショッピングエリアがひとつにツナガる。これらのイベントは予告なく変更・中止となる場合がある。詳細は随時SNS等で発表。

「ル・シーニュ」の位置図

「ル・シーニュ」は京王線府中駅南口直結(ペデストリアンデッキを経由)で、所在地は東京都府中市宮町一丁目100番地。敷地面積は約6,700平方メートル、延床面積は約5万7,000平方メートル、店舗面積は約1万3,000平方メートル。客用駐車台数は市営駐車場:480台、客用駐輪台数は市営駐輪場480台とル・シーニュ駐輪場350台で計830台。営業時間は。ショッピング10時~20時、レストラン11時~23時/、クリニック9時~20時(一部店舗・施設により異なる)。