会社の人間関係を、ときに円滑にするかも知れない「奢る」という行為。もし後輩にお昼ごはんを奢るとしたら、いくらまでなら気持ちよく支払えるだろうか。その限度額について、マイナビニュース会員500名に聞いてみた。

Q. 後輩にお昼ごはんを奢る(おごる)としたら、いくらまで払えますか? 気持ちよく支払える限度額を教えてください。

結果は500円以上~1000円未満が最も多く、約半数の48.8%だった。次いで、1000円以上~1500円未満が28.6%。500円未満が8.6%、1500円以上~2000円未満が6.8%、2500円以上が4.4%、2000円以上~2500円未満が2.8%だった。

続いて、金額別の回答者の意見を紹介していこう。

500円以上~1000円未満と回答した理由

■ 目安は普段のランチ代?

  • 「いつも食べている昼食の金額」(47歳男性 / 信用組合・信用金庫・労働金庫 / 営業関連)
  • 「自分が普段に食べるときに使うランチ代程度」(36歳男性 / サービス / 営業関連)
  • 「札1枚ですむから! 」(35歳男性 / 鉱業・金属製品・鉄鋼 / 技能工・運輸・設備関連)
  • 「ランチ代として設定。後輩が1人とは限らないので、複数人いると仮定すると1000円が限界かな」(43歳女性 / 半導体・電子・電気機器 / 事務・企画・経営関連)
  • 「気前良いところを見せたいですが、やはり千円札一枚に抑えたいので」(48歳男性 / ビル管理・メンテナンス / 技能工・運輸・設備関連)

■ 相手のことも考えた結果

  • 「あまり高いと相手も遠慮があるのでそれくらいでしょう」(38歳男性 / 電気・電子関連 / 技能工・運輸・設備関連)
  • 「相手に気をつかわせなくて済む範囲の金額だと思うから」(39歳男性 / 人材派遣・人材紹介 / 事務・企画・経営関連)
  • 「未満はけちと思われる。それ以上だと相手の負担になる」(47歳男性 / 海運・鉄道・空輸・陸運 / 営業関連)

500円未満と回答した理由

■ 奢られるのが嫌いな人もいる

  • 「奢るのも奢られるのも好きじゃない」(27歳女性 / インターネット関連 / 営業関連)
  • 「まず、人に奢ること自体あり得ない」(40歳男性 / 輸送用機器 / 技能工・運輸・設備関連)
  • 「奢るほど収入がないから」(54歳男性 / ソフトウェア・情報処理 / IT関連技術職)
  • 「貧乏だから」(43歳男性 / 建設・土木 / 営業関連)
  • 「自分のお昼すらそんなに使ってないから」(30歳女性 / 家電・AV機器 / IT関連技術職)
  • 「結局は貸し借りだと思ってしまうため」(37歳男性 / 輸送用機器 / IT関連技術職)
  • 「自分も気持ちよく払えるから」(59歳男性 / 信用組合・信用金庫・労働金庫 / 事務・企画・経営関連)

1000円以上~1500円未満と回答した理由

■ 先輩に奢ってもらった記憶も

  • 「自分が新人の頃、先輩にこのくらいのお昼を食べさせてもらった」(51歳男性 / 通信関連 / 営業関連)
  • 「あまり安いと恥ずかしいから」(49歳男性 / 通信関連 / IT関連技術職)
  • 「みみっちいと思われない金額」(30歳男性 / 輸送用機器 / 販売・サービス関連)
  • 「せっかく食べに行くなら、いつもより少し良いものを食べたいから」(36歳女性 / 建設コンサルタント / 建築・土木関連技術職)

1500円以上~2000円未満と回答した理由

■先輩づらできる!

  • 「ある程度先輩づらできて、財布が痛まない金額だから」(40歳女性 / インターネット関連 / 事務・企画・経営関連)
  • 「ご馳走するなら、いつもより少し良い物を食べてもらいたい。少ない額なら自分で支払った方がいいかと思うので」(46歳女性 / 建設・土木 / 建築・土木関連技術職)
  • 「たまにおごるならという前提であれば」(45歳男性 / 旅行・観光 / 販売・サービス関連)

2000円以上~2500円未満と回答した理由

  • 「懐が痛まない額なので」(41歳男性 / 専門店 / 販売・サービス関連)
  • 「2、3人分ぐらいだしまぁしょうがない」(32歳男性 / 海運・鉄道・空輸・陸運 / 事務・企画・経営関連)

2500円以上と回答した理由

■どうせなら良いものを

  • 「どうせ奢るなら良いものを奢りたい」(36歳男性 / 官公庁 / 公共サービス関連)
  • 「それぐらい常識の金額である」(58歳男性 / 建設・土木 / 営業関連)
  • 「時と場合と相手による」(32歳男性 / 食品 / 技能工・運輸・設備関連)
  • 「せっかくおごるなら気前の良いところを見せたいから。5000円くらいまではごちそうできる人でありたい」(33歳男性 / 教育 / 専門職関連)
  • 「あまり値段はきにならない」(21歳男性 / 物流・倉庫 / 技能工・運輸・設備関連)
  • 「まあたのしければ」(39歳男性 / 食品 / 営業関連)
  • 「後輩次第! 」(37歳男性 / 官公庁 / その他)

総評

前述の通り、最も割合が高かったのが「500円以上~1000円未満」で全体の48.8%。次いで「1000円以上~1500円未満」が28.6%となっている。「500円未満」は3番目に高い8.6%。500円未満で食べられるランチとなると、選択肢はそう多くはないように思うが、会計のうち500円だけ負担する、あるいは「奢らない」と決めている人たちも、この中に含まれていた。

相手の食事代を支払う、単にそれだけのことなのに、人はそこに様々な「意味付け」を行い「含み」を感じてしまいがち。奢られる側としては「真意は何処にあるのだろうか? 」などと、余計な心配をすることもある。それでは今回のアンケートで寄せられた、十人十色の"奢る理由"を少し紹介していこう。

まず、奢られる相手の気持ちを気遣う声が多かった。「あまり高い金額だと、おごる方は次出すの嫌だなと思ってしまうし、後輩も何か裏がありそうで落ち着かないと思う」といったものだ。次に多かったのが、先輩にかけてもらった恩を後輩に送る"恩送り"の考え方。「先輩がそれぐらい奢ってくれていたから」という声が随所で見られた。

自分の負担にもならず、後輩も喜んでくれた、そんな奢り方ができたときは気持ちの良いもの。「多すぎず少な過ぎず、面子が保てる範囲がいい」「ある程度先輩づらできて、財布が痛まない金額だから」といった声からは、そんな奢る側の裏事情が見え隠れする。

せっかく奢るなら見返りが欲しい、それが期待できないなら相応の金額しか出せない、そんなダイレクトな本音が伝わってきたのが「今までに後輩にご飯をおごっても恩返しが無いのでギリギリの金額」「費用対効果で妥当な金額」といった声。奢ることについての費用対効果を考えるという発想が面白い。

もっともだと思ったのは「おごる人によって金額は変わるのでわからない」「時と場合と相手による」という声。過去にどんな問題が発生したのか詳しく聞いてみたくなったのが「金銭のトラブルは計り知れない」という声で、この人は「500円以上~1000円未満」と回答していた。

奢る側にも色々な人生があった。今回はランチを想定した質問だったが、これがディナーになると、また別の濃い人間模様が見られたことだろう。

調査時期: 2017年6月1日
調査対象: マイナビニュース会員
調査数: 会社員500名
調査方法: インターネットログイン式アンケート

※写真と本文は関係ありません