Q.伝統工芸体験をしてみたい都道府県は?

日本の各地には、長年の都市文化に裏打ちされた数々の伝統工芸がある。各自治体では、昔からの技術を守り、育て、発展させるための努力を続けている。各地で催されている伝統工芸体験もまた、そのような試みのひとつだろう。今回は、マイナビニュース会員男女321名に、「伝統工芸体験をしてみたい都道府県」を聞いた。

Q.伝統工芸体験をしてみたい都道府県を教えてください(複数回答可)
1位「京都府」 14.5%
2位「北海道」 13.6%
3位「石川県」 10.9%
4位「沖縄県」 10.6%
5位「東京都」 7.9%
6位「秋田県」 5.1%
6位「佐賀県」 5.1%
8位「山形県」 4.8%
8位「岩手県」 4.8%
10位「宮城県」 3.9%
10位「鹿児島県」 3.9%

Q.その都道府県を選んだ理由を、体験してみたい伝統工芸名とともに教えてください

「京都府」

・「京都の伝統工芸品が好きだから」(37歳男性/埼玉県/リース・レンタル/営業関連/会社員・公務員・団体職員)
・「京都の和柄的な伝統工芸品を作ってみたい」(24歳女性/広島県/その他/その他・専業主婦等/会社員・公務員・団体職員)
・「京都は古い街なので、いろいろな伝統がありそうだから。具体的に何があるのかは知りません」(39歳女性/兵庫県/その他/その他・専業主婦等/専業主婦)
・「京都の藍染め」(25歳男性/埼玉県/その他/その他・専業主婦等/フリーター)
・「京都府。もっとも伝統工芸がありそう」(44歳男性/和歌山県/食品/事務・企画・経営関連/会社員・公務員・団体職員)
・「歴史を感じさせる。清水焼」(43歳男性/京都府/専門商社/事務・企画・経営関連/会社員・公務員・団体職員)
・「工芸品はちょっと違うが、息子が修学旅行のお土産に買ってきてくれた大好きな生八つ橋を、京都に行って自分で作って食べてみたい」(46歳女性/福島県/その他/その他・専業主婦等/専業主婦)
・「染め物に興味があるので、そういう場所の見学に行きたい」(26歳女性/山口県/食品/専門職関連/会社員・公務員・団体職員)

「北海道」

・「北海道の小樽で、オルゴール作りをしてみたいですね!(笑)」(45歳男性/千葉県/その他/その他・専業主婦等/求職中・無職)
・「北海道のアイヌ文化。アイヌ文化の工芸品を体験したい」(59歳男性/北海道/その他/その他・専業主婦等/求職中・無職)
・「北海道でのガラス細工……工房で体験しましたが、繊細でまたやりたいです」(44歳女性/埼玉県/その他/その他・専業主婦等/専業主婦)
・「小樽とんぼ玉制作体験。幻想的で遠方にきた感じがするから」(43歳女性/埼玉県/医療・福祉・介護サービス/その他・専業主婦等/会社員・公務員・団体職員)
・「ガラス物の制作。自分だけのガラスのジョッキが欲しい」(62歳男性/山形県/その他/その他・専業主婦等/求職中・無職)

「石川県」

・「蒔絵体験をしたい」(40歳男性/大阪府/化粧品・医薬品/その他技術職/会社員・公務員・団体職員)
・「昔、行った石川県では見てるだけだったけど、輪島塗の体験はできるのかな」(歳女性/愛知県/その他/その他・専業主婦等/専業主婦)
・「石川県で、有名な金箔を貼る体験を一度やってみたいです」(49歳男性/富山県/その他/技能工・運輸・設備関連/会社員・公務員・団体職員)
・「伝統工芸が多いので、体験するところも多いと思う」(41歳女性/東京都/医療・福祉・介護サービス/専門サービス関連/会社員・公務員・団体職員)
・「九谷焼」(47歳女性/奈良県/その他/その他・専業主婦等/フリーター)

「沖縄県」

・「どんな工芸があるか知らないが、沖縄ならではのものがたくさんありそう」(39歳女性/鳥取県/日用品・雑貨/事務・企画・経営関連/個人事業主・会社役員)
・「琉球ガラス体験をしてみたい」(43歳女性/東京都/コンピューター機器/IT関連技術職/会社員・公務員・団体職員)
・「沖縄・琉球織物(藍染)。藍色と白色のコントラストが素敵です」(53歳女性/香川県/その他/その他・専業主婦等/求職中・無職)
・「沖縄県。シーサーの作り方に触れたい。あと、沖縄の独自の感性が好き」(歳男性/福島県/電力・ガス・エネルギー/事務・企画・経営関連/会社員・公務員・団体職員)
・「琉球ガラスというのか、沖縄独特のガラスを前に見たことがある。それを体験してみたい」(49歳男性/埼玉県/通信関連 営業関連/会社員・公務員・団体職員)
・「芭蕉布が織ってみたい。あとなんか、機織りとか、籠を編むとかしたい」(45歳女性/大阪府/その他/その他・専業主婦等/専業主婦)

「東京都」

・「江戸切子を体験してみたい」(23歳男性/埼玉県/ガラス・化学・石油/技能工・運輸・設備関連/会社員・公務員・団体職員)
・「東京のガラス風鈴を造ってみたい」(61歳男性/熊本県/その他/その他・専業主婦等/専業主婦)
・「東京・切子ガラス。高くて買えないけど、作ってみたい」(51歳男性/北海道/建設・土木/事務・企画・経営関連/会社員・公務員・団体職員)
・「東京の江戸切子。自分だけの一点もののグラスが欲しいから」(32歳男性/愛知県/その他/その他・専業主婦等/フリーター)

「秋田県」

・「曲げわっぱが好きなので、できることなら何か作ってみたい」(38歳女性/千葉県/教育/公共サービス関連/会社員・公務員・団体職員)
・「提灯(かんとう)を作ってみたい」(32歳女性/千葉県/専門店/販売・サービス関連/会社員・公務員・団体職員)
・「伝統工芸についてはあまり知らないが、曲げわっぱを作ってみたい」(31歳男性/神奈川県/その他/その他・専業主婦等/会社員・公務員・団体職員)

「佐賀県」

・「佐賀県の有田焼の陶芸体験をしてみたいです」(50歳女性/福島県/サービス/その他・専業主婦等/会社員・公務員・団体職員)
・「伊万里焼など、多くの焼き物があるため、焼き物体験」(38歳女性/神奈川県/ドラッグストア・調剤薬局/その他技術職/会社員・公務員・団体職員)
・「有田焼模様がきれい」(28歳女性/北海道/医療用機器・医療関連/専門サービス関連/会社員・公務員・団体職員)
・「陶芸に興味があるから」(66歳男/静岡県/医療・福祉・介護サービス/専門サービス関連/個人事業主・会社役員性)

「山形県」

・「将棋の駒を天童で作ってみたいものです」(57歳男性/東京都/放送・新聞/クリエイティブ関連/個人事業主・会社役員)
・「ひょっとこ細工」(48歳女性/東京都/サービス/専門職関連/会社員・公務員・団体職員)
・「こけしを作ってみたい」(30歳女性/東京都/銀行/事務・企画・経営関連/会社員・公務員・団体職員)

「岩手県」

・「修学旅行で、岩手で伝統工芸をしていい思い出だったので、またしたい」(28歳男性/北海道/農業協同組合/営業関連/会社員・公務員・団体職員)
・「南部鉄器や秀衡塗(ひでひらぬり)に興味があるので」(41歳男性/東京都/サービス/専門サービス関連/会社員・公務員・団体職員)
・「岩手県の南部鉄器を買ってお土産品にしたいですが、作る体験は大変難しそうな気がします」(58歳女性/埼玉県/医療用機器・医療関連/専門サービス関連/会社員・公務員・団体職員)

「宮城県」

・「宮城県には鳴子があって、こけし作りをしてみたい」(58歳男性/東京都/ビル管理・メンテナンス/事務・企画・経営関連/会社員・公務員・団体職員)
・「こけし制作。地元での伝統工芸ですが、体験したことがありません。地元をもっと理解する上でも、体験しておきたいことだから」(46歳男性/宮城県/その他/その他・専業主婦等/フリーター)
・「昔経験した、こけし作りが楽しかったから」(36歳男性/神奈川県/総合商社/事務・企画・経営関連/会社員・公務員・団体職員)

「鹿児島県」

・「薩摩焼」(21歳男性/鹿児島県/その他/その他・専業主婦等/学生)
・「薩摩切子のグラスが好き」(64歳男性/北海道/その他/その他・専業主婦等/その他)
・「大島紬の体験をしてみたい」(37歳女性/鹿児島県/通信関連/営業関連/会社員・公務員・団体職員)

総評
伝統工芸体験をしてみたい都道府県の1位は、日本の伝統文化を今に伝える古都「京都府」となった。多くの神社仏閣、古い史跡、町並みが存在する京都はまた、伝統工芸でもアピール力が高い。日本には現在約1,200の伝統工芸品があると言われており、品目数は統計上、京都府がもっとも多くなっている。今回の結果は、この統計を裏付ける結果となった。具体的には、染め物や清水焼の体験をしてみたいとの声が寄せられている。具体的な工芸品の名が思いつかない人でも、「京都なら、いろいろありそう」という理由で、京都を選んだケースが多く見られた。

2位「北海道」は、アイヌ文化や小樽のガラス玉への関心が強い。特に、オリジナルを自作できるガラス細工の人気が高かった。3位には「石川県」がランクイン。江戸時代に金沢を治めた加賀藩による産業や工芸の奨励の結果、今でも繊維工業や染織加工業が栄えている。また金箔や銀箔の製造や、蒔絵でも有名で、それらの体験を希望するコメントが目立った。

4位以下も、その土地を特徴付ける伝統工芸品の名前が挙がっている。4位「沖縄県」=琉球織物・琉球ガラス 、5位「東京都」=江戸切子、6位 「秋田県」=曲げわっぱ、6位「佐賀県」=有田焼、8位「山形県」=将棋の駒・こけし、8位「岩手県」=南部鉄器、10位「宮城県」=こけし、10位「鹿児島県」=薩摩焼・大島紬などが代表的なものとなる。

伝統工芸は、長年に亘り受け継がれている技術や技が用いられた美術や工芸を指し、伝統工芸品は、伝統工芸を用いて作られる工芸品のことをいう。伝統工芸品は代々長い歴史があり、熟練した技を用いた手工業で製作され、日常生活で使われていることが特徴となっている。日本の良き文化を今に伝える伝統工芸品。一般的な美術品と異なり、伝統工芸品は単なる鑑賞の対象ではなく、本来は日常で使用することでこそ、その真価を発揮する。旅先での伝統工芸体験は、伝統の品々の魅力を身近に感じられる貴重な機会となるかもしれない。

調査時期: 2017年5月17日
調査対象: マイナビニュース男女会員
調査数: 321人
調査方法: インターネットログイン式アンケート

※写真と本文は関係ありません