米Appleは5日(現地時間)、WWDCの基調講演においてwatchOS 4を発表した。時刻やユーザーの行動分析から必要な情報を必要に応じて表示させるインテリジェンスな「Siriウォッチフェイス」、履歴を把握してワークアウトを提案する「スマートアクティビティコーチング」、そしてApple Musicのプレイリストにアクセスできる新たな音楽体験などがフィーチャーされている。

よりインテリジェンスに

Siriの知能を活用したSiriウォッチフェイスは、ユーザーの行動を把握し、時刻や毎日の日課、アクティビティ・カレンダー・リマインダーといったアプリからの情報を元に、腕を上げるたびにディスプレイの情報が動的にアップデートされるというもの。

時間帯や日課などから、ユーザーが必要なものを先読みして表示する「Siriウォッチフェイス」

情報が多すぎて疲れるなら「カレイドスコープ(万華鏡)」のフェイスも

新たに「トイストーリ」のキャラクターも追加された

発表会では触れられなかったが、バンドの夏モデル新色は同日より提供開始

「アクティビティ」アプリでは、アクティビティリングをより頻繁に達成できるよう、ユーザーに合わせたコーチングと激励を届ける。「成果」のバッジ獲得ができそうなものを毎朝通知したり、前日と同レベルにするために何をしたらいいのかなどを提案。また、毎月異なる「月間チャレンジ」もユーザーに合わせて提示される。

「ミュージック」アプリも新しくなり、「最近追加した項目」「お気に入り」や最も聴いている曲を自動的に同期。AirPodsとペアリングしてワークアウトや外出時に聴くことができる。

フィットネスマシンとの連携

ワークアウトには新たにモーションと心拍数のアルゴリズムから、体脂肪を減らし筋肉量を増やす効果があるとされる「HIIT(高強度インターバルトレーニング)」が追加される。また、連続的なワークアウトやトライアスロンのトレーニングなど、複数を組み合わせたワークアウトでも、総合のカロリーとタイム計測が可能。

ワークアウトのメニューを追加。ワークアウト中のグラフィックも新しくなる

新たに提供される「ジムキット」では、有酸素運動マシンとApple Watchとを直接ペアリングすることが可能になる。エリプティカル、エアロバイクなど、Life Fitness や Technogymといったグローバルなメーカーの機器が対応する。

大手メーカーのトレーニングマシンとダイレクトに接続し、正確なデータを同期できるようになる

Apple Payの個人間決済に対応

iOSの新機能として発表されたApple Payの個人間決済には、watchOSも対応する。これは「メッセージ」アプリ上で使用する「iMessage App」により提供されるもので、個人間で簡単かつ安全に支払いのやり取りが可能。支払いを受け取ったら、「Apple Pay キャッシュ」アカウントで受領し、他の人への支払いや、App Store及びアプリ内の購入に使用できる他、銀行口座への振り替えも可能となっている。

Apple Payが個人間の決済に対応。Apple Watchでも使用できる

watchOS 4は今年秋に一般へのリリースが行われる予定。開発者向けの「WatchKit for watchOS 4」は、同日より提供開始。なお、各機能の日本国内での提供については現時点で明らかになっていない。