日本人は仕事中毒だ、エコノミックアニマルだ、などと海外から揶揄された時代があった。真面目、勤勉は日本人の美徳で、これは今も昔も変わらない。しかし徐々にではあるが、日本の社会も「休日余暇を楽しむ」方向に変わりつつある。

週休2日制が浸透、国民の祝日が年間16日に増えたほか、ハッピーマンデー制度も施行された。最近ではプレミアムフライデーが大きな話題にのぼっている。国内では、ついに「週休3日制」を導入する企業まで出始めているとのこと。そこで今回は、在日外国人20名に「週休3日制」についてどう思うか聞いてみた。

Q. 日本では「週休3日制」を導入する企業が増えてきています。「週休3日制」についてどう思いますか。

■導入すべき

  • 「大歓迎」(ベトナム・30代前半・女性)

  • 「休日が増えるので良い事だと思います」(ギリシャ・30代後半・男性)

  • 「必要ですね」(トルコ・30代後半・男性)

  • 「家族で旅行に行ける貴重なチャンスだと思います」(モロッコ・30代前半・男性)

  • 「うらやましいですね」(ドイツ・40代後半・女性)

  • 「良いと思う。うちの会社はまだだが、導入されれば、習い事をしに行きたいと思う」(韓国・30代前半・女性)

  • 「家庭の円満につながると思います。子供や家族と一緒に過ごす時間が増えます」(モンゴル・40代前半・女性)

  • 「働きたい女性にとってはいいと思います。自分もそういう会社に働いてみたいです」(ロシア・30代前半・女性)

  • 「とても良い制度だと思う。日本人は働きすぎだと思うから週休3日制でライフワークバランスがとれると思う」(インド・30代後半・女性)

  • 「いいと思います」(キルギス・30代前半・女性)

  • 「工場の生産がストップするようなことなら困りますが、例えばIT企業とかであれば、よいのではないかと思います」(ポーランド・40代前半・女性)

■良いと思うがしわ寄せがくるのでは?

  • 「基本的には反対ではないですが、問題はどうやって実行されるかです。残業が極端に増えるなど、表面上の休みが増えるだけなら意味がないと思います」(イタリア・30代前半・男性)

  • 「とても素晴らしいと思う。でも、やることが減らず、その分サービス残業で補わないといけなかったら、意味がない」(タイ・30代前半・女性)

  • 「あんまり意味がないと思います。結局、休日に出社する人が多いので、逆に残業代の支払いが増えるだけになると思います」(アメリカ・20代後半・男性)

  • 「まだ聞いたことはないが、もしあってもうまくできるかは疑問を持っている」(インドネシア・30代前半・男性)

■他にやることがあるのでは?

  • 「週末3日制の導入より先に、残業をなくしてほしいです」(ウクライナ・30代前半・男性)

  • 「仕事や対応が遅くなる可能性がある。週休2日制で十分なので、平日に定時に終わらして欲しい」(エジブト・30代前半・男性)

  • 「あんまり意味がないと思います。なぜなら、仕事は減ってないから。結局残りの4日で残業して取り戻すしかない。仕事の効率化をはかるなど、別の部分を改善しない限り意味がない」(台湾・20代後半・男性)

  • 「週休3日制にしてしまいますと、1日の労働時間が長くなるだけなので、望まない。それより有給休暇の取りやすい会社がいい」(フランス・30代前半・女性)

  • 「週休3日はいらない。週1か、週2で十分です」(ブラジル・40代前半・男性)

総評

家庭円満になる、習い事に行ける、働きすぎの日本人もこれでライフワークバランスがとれる、など歓迎する声があがる一方で、残業が増えるので意味がない、という冷静な見方も少なくなかった。指摘の通り、休みの日が増えるだけで仕事の量が変わらなかったら、残業が増えるばかりで意味がない。アンケートの声にもあったが、週休3日制を実施する企業は「仕事の効率化をはかるなど、別の部分を改善する」ことが求められそうだ。